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【pickupニュース】REIT保有不動産総額、約22.6兆円に

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ARESが最新のマンスリーレポートを公開
一般社団法人不動産証券化協会(ARES)は20日、2020年2月版の「ARES マンスリーレポート」を公開しました。最新の不動産投資市場におけるトピックスや、投資家の動向をみることができます。

・J-REIT ETFの動向
上場銘柄数:14銘柄
純資産額:約1.7兆円
ETF受益者数:49,658人(前年同期比+6.1%)
【受益権者構成】
個人・その他:96.5%
【受益権口数・保有純資産額】
国内法人:95%超

東京証券取引所における全上場不動産投資信託銘柄の時価総額加重型指数である「東証REIT指数」などを対象指標とし、それとの連動を目指す上場投資で、分散投資を行っていくタイプの「J-REIT ETF」は、2020年1月末時点で14銘柄が上場しています。調査によると、その純資産額は約1.7兆円となっていました。小幅な減少を経験しつつも、純資産額はおよそ堅調な増加傾向をみせています。

また、東京証券取引所によって公開された受益者情報によれば、2019年7月末時点でのREIT指数を対象とするETF受益者数は49,658人、前年同期と比べ、2,861人、率にして6.1%の増加になっていました。

所有者別の受益権者数を分析すると、「個人・その他」が圧倒的に多く、全体の96.5%を占めています。一方、受益権口数・保有純資産額となると、いずれも「国内法人」が大半となり、95%超のシェアになっていました。

・REIT市場の概況
【保有不動産総額(取得価格ベース)】
J-REIT:19兆2,177億円(前月末比+912億円)
私募REIT:3兆3,578億円
合計:22兆5,755億円(前月末比+912億円)

【投資法人数】
J-REIT:64
私募REIT:31
合計:95

【物件総数】
J-REIT:4,144件
私募REIT:833件
合計:4,977件(前月末比+19件)

2020年1月末時点におけるREIT市場の概況をみると、取得価格ベースでとらえた保有不動産総額は、REIT全体で前月末より912億円増加し、22兆5,755億円となっていました。私募REITは12月末数値となるため、3兆3,578億円のままですが、J-REITは19兆2,177億円に増加しています。

投資法人数は全体合計で95となり、内訳として、J-REITで64銘柄が上場しています。一方、運用中の私募REITは31投資法人でした。

保有する不動産の物件総数は、前月末より19件増え、4,977件となりました。5,000件が間近に迫っています。このうちJ-REITが保有する物件が4,144件、対する私募REITは833件でした。

保有不動産種別ではオフィスが4割超でトップ
・REIT保有不動産種別(取得価格ベース)
【全体合計】
オフィス:9兆4,966億円(42.1%)
商業施設:3兆7,912億円(16.8%)
物流施設:3兆6,198億円(16.0%)
住宅:3兆3,954億円(15.0%)
ホテル:1兆6,144億円(7.2%)
ヘルスケア施設:1,837億円(0.8%)
その他:4,743億円(2.1%)

【J-REIT】
オフィス:7兆9,850億円
商業施設:3兆3,734億円
物流施設:3兆806億円
住宅:2兆7,740億円
ホテル:1兆6,144億円
ヘルスケア施設:1,837億円
その他:2,066億円

【私募REIT】
オフィス:1兆5,116億円
商業施設:4,178億円
物流施設:5,392億円
住宅:6,214億円
その他:2,677億円

REITの保有不動産を種別取得価格ベースで分析すると、全体合計で最も多かったのは「オフィス」の9兆4,966億円でした。全体に占める割合は42.1%にのぼります。またJ-REIT、私募REITの別でみても、最も多いのがオフィスである点は共通していました。

次いで多いのは「商業施設」の3兆7,912億円で、16.8%を占めますが、多いのはJ-REITで、私募REITの場合、住宅、物流施設に次ぐ4番目のシェアとなっています。3位は「物流施設」の3兆6,198億円で、全体の16.0%、住宅を上回ってトップ3に入りました。

・J-REIT市場の概況
上場銘柄数:64銘柄(前月末比横ばい)
時価総額:17兆167億円(前月末比+5,786億円、前年同月末比+3兆4,486億円)
保有不動産額:19兆2,177億円(前月末比+912億円)
東証REIT指数(配当なし):2215.67(前月末値:2145.49)
東証REIT指数(配当込み):4608.85(前月末値:4450.34)
予想分配金利回り:3.49%(前月末比-0.11ポイント)
NAV倍率:1.24倍(前月末比+0.04ポイント)

2020年1月末時点におけるJ-REITの上場銘柄数は64で、前月末から変化していません。投資口時価総額は、前月末より5,786億円、率にして3.52%増加、17兆167億円と17兆円を突破しています。前年同月末と比較すると、3兆4,486億円、25.42%もの成長を記録しており、市場規模として堅調な拡大傾向が確認されました。

配当なしの東証REIT指数は2215.67で、前月末の値より3.27%上昇しています。配当込みでの場合だと、さらに伸びて4608.85となり、前月末比3.56%の上昇でした。

予想分配金利回りは前月末より0.11ポイント低下し、3.49%となっています。NAV倍率は1.24倍で、前月末より0.04ポイントアップしました。

・J-REIT動向データ
新規上場:0件
公募増資:4件/581億円(前年同月比+3件/+236億円)
物件取得:25件/1,017億円(前年同月比+15件/+9億円)
物件譲渡:5件/145億円(前年同月比+1件/+35億円)

2020年1月に新規で上場したJ-REITはありません。公募増資は4件実施され、募集・売出額の総額は581億円でした。前年同月に比べ3件、236億円の増加です。

物件売買状況としては、取得件数が前年同月より15件増と大きく伸び、25件を数えたものの、比較的小規模な取引が多く、取得額は9億円の増加にとどまりました。譲渡は5件で、前年同月より1件増加、総額も35億円アップしています。

・投資部門別売買状況
海外投資家:+149億円(前月比+705億円)
日本銀行:+12億円(前月比-120億円)
投資信託:+8億円(前月比-292億円)
生保・損保:+7億円(前月比-88億円)
銀行(日銀除く):+5億円(前月比-141億円)
その他金融機関:+2億円(前月比-64億円)
証券会社委託:-1億円(前月比+19億円)
その他法人等:-11億円(前月比+11億円)
証券会社自己:-14億円(前月比-277億円)
事業法人:-23億円(前月比+51億円)
個人:-152億円(前月比+75億円)

投資部門別にみた売買状況では、海外投資家を筆頭に6部門が買い越し、個人など5部門が売り越しとなりました。買い越しとなった部門は、軒並み前月に比べると“売り”が進み、マイナス傾向になっていますが、唯一海外投資家は大きく“買い”に動き、705億円の増加で売り越しから最多買い越し部門に転じています。

前月比で最もマイナス幅が大きかったのは、投資信託で292億円の“売り”寄り、8億円の買い越しを維持しましたが、“売り”への動きが目立ちました。最も売り越しとなっているのは個人で、前月に比べると75億円のプラスになったものの、依然152億円のマイナスで、他部門に比べても圧倒的な売り越し傾向でした。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は「ARES マンスリーレポート 2020年2月」公開資料より)


▼外部リンク

一般社団法人不動産証券化協会 「マンスリーレポート」資料提供ページ
https://j-reit.jp/report/

一般社団法人不動産証券化協会 ホームページトップ
https://www.ares.or.jp/

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