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【pickupニュース】コロナ禍でニーズはどう変化した?20年の市況振り返り

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ワンノブアカインドが「マンションレビュー」データ動向などをまとめた市況考察を発表
不動産テックサービスの開発・提供を進める株式会社ワンノブアカインド(以下、ワンノブアカインド)は12月29日、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きくみられた2020年の不動産市況を振り返り、人々の住みかえ意識・行動、実際の相場変化について分析した結果をまとめ、資料公開を開始しました。

データは、ワンノブアカインドが運営するマンション情報サイト「マンションレビュー」の動向や、2020年10月に「マンションレビュー」都内在住会員対象で行ったアンケート調査から取得されています。アンケート調査の有効回答数は2,271件でした。

・コロナ禍での生活変化で引っ越しや物件購入を検討したか
はい:23.4%
いいえ:76.6%

コロナ禍における生活変化で引っ越しや物件の購入を検討するといった行動に出たかどうか、会員に尋ねたところ、23.4%の人が「はい」と回答しました。約4分の1の人が住まい空間を見直し、検討を行ったことが分かります。

・実際にとった行動
物件を購入して引っ越した:9.5%
賃貸で引っ越した:8.0%
物件購入が決まった:11.6%
賃貸での引っ越しが決まった:5.4%
物件を調べて検討中(購入/賃貸):37.5%
物件を調べたが引っ越しには至らなかった:20.7%
特に何も調べなかった:4.3%
その他:3.0%

引っ越しや物件購入を検討したという人に、実際にとった具体的行動の内容を尋ねると、「物件を調べて検討中(購入、賃貸ともに)」が37.5%で最も多くなり、次いで「物件を調べたが引っ越しには至らなかった」の20.7%が2位になっていました。

やはり簡単に住みかえを実現させることはできていないものの、積極的な検討行動に入っている人は多いことがうかがわれます。

一方で、すでに「物件を購入して引っ越した」人は9.5%、「賃貸で引っ越した」人が8.0%で、17.5%の人が新たな住まいに移っていました。「物件の購入が決まった」人も11.6%あり、「賃貸での引っ越しが決まった」人の5.4%と合わせると、17.0%の人は、これから新居に移ることになります。

検討中の人まで含めると、コロナ禍の生活変化で引っ越しや物件購入を考えた人のうち、実に72%が何らか具体的なアクションを起こしていました。

・物件購入で引っ越した/物件購入が決まった人の物件内訳
新築マンション:18.1%
中古マンション:65.0%
新築一戸建て:6.2%
中古一戸建て:3.4%
その他:7.3%

「物件を購入して引っ越した」または「物件の購入が決まった」と回答した人を対象に、どんな物件を選んだか訪ねた結果では、「中古マンション」が65.0%と圧倒的に多くなっていました。実際の物件を確認し、竣工を待たずすぐ入居できるメリットもあり、中古マンションがよく利用されたようです。

2位は「新築マンション」の18.1%、「その他」を除くと、3位に「新築一戸建て」の6.2%で、「中古一戸建て」は3.4%でした。

全国ではコロナ禍も坪単価上昇
・中古マンション地域別騰落率/坪単価(3月/9月)
全国:1.15%(1,391,516円/1,407,474円)
九州・沖縄:1.88%(917,842円/935,058円)
関東:1.23%(1,746,512円/1,768,078円)
中部:1.11%(818,743円/827,851円)
四国:0.80%(646,107円/651,250円)
近畿:0.79%(1,126,348円/1,135,257円)
東北:0.76%(842,292円/848,698円)
北海道:0.57%(707,077円/711,097円)
中国:-0.01%(878,311円/878,257円)

コロナ禍での住みかえ需要の動向について、中古マンションの新築時販売価格からの価格差にみる「騰落率」と、坪単価を指標として調査しました。坪単価は2020年3月度と9月度のデータがとられています。

全国および地域別の騰落率と坪単価をみると、全国は3月時の坪単価が平均で139万1,516円、9月時が140万7,474円で、9月時の方が上昇していました。騰落率は1.15%です。1を上回る騰落率と、坪単価の上昇が確認されるなど、コロナ禍にもかかわらず堅調な推移がみられます。

騰落率順では、「九州・沖縄」エリアがトップの1.88%でした。次いで「関東」の1.23%、「中部」の1.11%となります。4位の「四国」以降は1を下回るものの、0.50ポイント以上のプラス水準を保っていました。

唯一「中国」エリアのみがマイナス水準でしたが、この中国エリアについても、マイナスとなったものの、その幅は0.01とごく限定的で急激な落ち込みにはなっていません。

坪単価は「関東」が最も高く、3月時で174万6,152円、9月時では176万8,078円でした。これに次ぐのは「近畿」エリアで、3月時が112万6,348円、9月時が113万5,257円です。最も安価なのは「四国」エリアで、3月が64万6,107円、9月が65万1,250円でした。

・都道府県別騰落率
1位 福岡県:2.39%
2位 千葉県:2.16%
3位 東京都:1.62%
4位 京都府:1.30%
5位 愛知県:1.22%
14位 神奈川県:-0.20%

調査対象となるマンション件数が200件以上ある14都道府県について、騰落率でランキング化を図ると、「福岡県」が2.39%でトップとなっていました。3月時の坪単価は92万6,067円、9月時には94万8,171円になっています。

2位は「千葉県」の2.16%で、トップ2が2%台の高い騰落率でした。3位は「東京都」で1.62%、こちらは坪単価が3月時で232万9,332円、9月時は236万6,961円となっています。

以下、4位に「京都府」の1.30%、5位「愛知県」1.22%などと続き、7位の「埼玉県」までが1%超の騰落率、最下位になった14位の「神奈川県」のみマイナスでしたが、こちらも-0.20%と大幅な落ち込みにはなっておらず、ほぼ横ばいを維持していました。主要都市圏における消費者動向は、コロナ禍でも目立った下落傾向となっていません。

・全国町名別騰落率トップ
埼玉県新座市野火止:20.1%
大阪府吹田市山田西:20.1%
千葉県船橋市習志野台:20.1%
福岡県福岡市中央区薬院:20.1%
埼玉県所沢市小手指町:20.1%
神奈川県川崎市宮前区宮崎:20.1%
愛知県名古屋市中区栄:20.1%
大阪府大阪市城東区今福東:20.1%
東京都世田谷区桜丘:20.1%
東京都文京区大塚:20.1%
東京都品川区旗の台:20.1%
兵庫県西宮市樋之池町:20.1%
東京都文京区千石:20.1%
福岡県福岡市中央区赤坂:20.1%
東京都杉並区和田:20.1%

・東京町名別騰落率トップ10
1位 東京都世田谷区桜丘:20.1%
1位 東京都文京区大塚:20.1%
1位 東京都品川区旗の台:20.1%
1位 東京都文京区千石:20.1%
1位 東京都杉並区和田:20.1%
6位 東京都中野区南台:20.0%
7位 東京都江戸川区東葛西:19.6%
8位 東京都大田区大森本町:19.5%
9位 東京都葛飾区金町:18.1%
10位 東京都目黒区自由が丘:17.8%

全国で取引事例が月間10物件以上あった町名について、2020年3月度と9月度の比較で騰落率が上昇したエリアと、下落したエリアの割合は、「上昇」が59.6%で、約6割は価格上昇傾向にありました。

この騰落率でランキング化を行うと、全国は15の町が20.1%の同率1位でトップに並んでいます。16位の4つの町も20.0%で、20%以上の高い騰落率が19ものエリアで確認されました。

東京都の場合では、20.1%の全国トップに5つの町がランクインし、これに次ぐ6位で「中野区南台」が20.0%、7位には「江戸川区東葛西」が19.6%でランクインしました。10位の「目黒区自由が丘」でも17.8%の高水準で、17位「杉並区成田東」までは15%を上回っています。

全国・東京とも一定以上の取引件数があるエリアで高い騰落率を示した町をみると、都心から少し離れた地域のベッドタウンや住宅街が目立っています。感染リスクの高い都心より、やや地方が望まれるようになっているほか、テレワークで部屋数や広さの充実を求める傾向から、こうした周辺域の人気が高まっていると考えられました。

一般的に相場が景気と連動して上昇する際には、都心部での価格高騰にはじまり、城南エリアへ南下、そこから千葉方面まで“の”の字を描くように価格上昇が波及していくとされることから、こうした価格上昇傾向は今年のコロナ禍ならではのものとみられています。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

株式会社ワンノブアカインドによるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000009420.html

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