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【pickupニュース】住宅ローン借換え後の金利タイプ、変動型がさらに増加

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住宅金融支援機構が借換え実態調査の結果を公開
独立行政法人住宅金融支援機構は10月2日、「2019年度住宅ローン借換えの実態調査」を実施し、その結果をとりまとめて公開しました。毎年10月に発表されているアンケート調査の結果で、人々の利用動向をみることができます。

今回調査の実施時期は2020年5月26日~6月4日、全国の20歳以上70歳未満で住宅ローンを借り入れており、かつ2019年4月から2020年3月までの間に借換えを行った人を対象として行われました。インターネット調査会社モニター230万件のうち、対象要件を満たす人へ依頼し、先着順で1,000件を有効回答として回収、集計しています。

・借換えによる金利タイプ変化(借換え前/借換え後)
変動型:42.8%/49.2%
固定期間選択型:41.9%/40.5%
全期間固定型:15.3%/10.3%

借換え前後の住宅ローン金利タイプを構成比の変化でみると、「変動型」は42.8%から49.2%に増加し、6.4ポイントのアップで半数近くを占めるものとなっていました。「固定期間選択型」は41.9%から40.5%で微減、「全期間固定型」が15.3%の借換え前から10.3%にまで減少しています。

・借換え後金利タイプの時系列変化(2017年/2018年/今回)
変動型:42.0%/48.6%/49.2%
固定期間選択型:46.3%/38.9%/40.5%
全期間固定型:11.6%/12.5%/10.3%

借換え後の金利タイプについて、2017年度調査、2018年度調査と今回の結果を比較すると、「変動型」は連続して増加傾向にあり、今回の増加幅は構成比で0.6ポイントのアップとわずかですが、さらに全体に占める割合を増していました。

「固定期間選択型」は、2017年度では変動型を上回り、最も多い金利タイプでしたが、2018年度に大きく減少、今回は1.6ポイント増加し、4割台に復帰しています。「全期間固定型」は10%台前半の推移を続けており、今回は前回よりやや減少、2.2ポイントのマイナスでした。

・借換えによる固定期間選択型の期間変化(借換え前/借換え後)
2年:5.3%/6.7%
3年:6.8%/5.6%
5年:5.4%/5.8%
その他10年未満:2.0%/2.2%
10年:14.8%/12.8%
10年超~15年以内:1.1%/2.4%
15年超~20年以内:1.7%/1.9%
20年超:4.8%/3.1%

固定期間選択型について、設定期間の構成比を借換え前後で調べたところ、いずれも最多は「10年」ですが、借換え後は前に比べて2.0ポイント減少しており、減少幅は調査クラス中、最も大きくなっていました。

借換え後に「10年」に次いで多くなった「2年」は、借換え前より1.4ポイント増加しています。また「10年超~15年以内」は、借換え前には1.1%とわずかでしたが、借換え後で2.4%へ増加、1.3ポイントと増加幅が大きくなっています。

「20年超」という長期の設定は、借換え前は4.8%でしたが、借換え後には3.1%に低下し、1.7ポイントのマイナスになりました。

・借換え前後の金利タイプ
【借換え前が変動型】
変動型:32.4%
固定期間選択型:8.4%
全期間固定型:2.0%

【借換え前が固定期間選択型】
変動型:12.7%
固定期間選択型:27.4%
全期間固定型:1.8%

【借換え前が全期間固定型】
変動型:4.1%
固定期間選択型:4.7%
全期間固定型:6.5%

借換え前からどの金利タイプへ移行したか、借換え先別に分析すると、借換え前に変動型であった人の場合、同じく「変動型」を借換え後に選択した人が32.4%で最も多く、次いで「固定期間選択型」の8.4%、「全期間固定型」の2.0%でした。

借換え前が固定期間選択型であった人は、「変動型」に12.7%が変更、「固定期間選択型」を借換え先とした人が27.4%で、「全期間固定型」は1.8%にとどまりました。

借換え前に全期間固定型としていた人は、借換え先が分散傾向にあり、「変動型」に4.1%、「固定期間選択型」へ4.7%、「全期間固定型」が6.7%となっています。

借換え理由は金利と返済額がメイン、浮いた分は主に生活費へ
・借換えまでの経過年数
【変動型】
5年以下:47.7%
5年超10年以下:25.9%
10年超15年以下:14.7%
15年超:11.7%

【固定期間選択型】
5年以下:47.3%
5年超10年以下:29.1%
10年超15年以下:14.1%
15年超:9.5%

【全期間固定型】
5年以下:41.2%
5年超10年以下:34.0%
10年超15年以下:13.1%
15年超:11.8%

借入から借換えまでの経過年数を金利タイプ別に調べると、いずれのタイプでも「5年以下」が最多でした。とくに変動型と固定期間選択型では47%台で、半数近くにのぼっています。

全金利タイプで経過年数が増えるほど、該当者は減少していますが、全期間固定型の場合、他の金利タイプより「5年超10年以下」の割合が高く、34.0%でした。最も少ない変動型と比べると、8.1ポイントの開きがあります。

「10年超15年以下」は、いずれも13~15%程度、「15年超」は1割前後でした。

・金利タイプ別借換え理由(変動型/固定期間選択型/全期間固定型)
金利が低くなるから:61.6%/53.1%/56.3%
返済額が少なくなるから:41.3%/34.8%/42.7%
借換え前の適用金利が上昇し返済額が増加するから:14.6%/19.0%/18.4%
今後の金利上昇や毎月の返済額増加が不安になったから:6.3%/23.2%/22.3%
変動金利に移行するのが不安だったから:5.7%/14.3%/9.7%
金利優遇の優遇幅拡大や返済終了までの通期適用が受けられるから:7.7%/9.6%/11.7%
それほど長く借りる必要がなくなったから:3.9%/4.2%/5.8%
その他:7.9%/2.5%/1.9%

借換え理由を金利タイプ別で調査した結果では、借換えにより「金利が低くなるから」が、いずれのタイプでも最も多く、過半にのぼっていました。とくに変動型では6割を超え、61.6%となっています。次いで多いのは「返済額が少なくなるから」で、固定期間選択型はやや少なめの34.8%ですが、残る2タイプでは4割超が該当しました。

「今後の金利上昇や毎月の返済額増加が不安になったから」という理由は、変動型の場合6.3%と少なく、それに対して固定期間選択型では23.2%、全期間固定型でも22.3%となり、違いが顕著にみられています。

固定期間選択型の人では、「変動金利に移行するのが不安だったから」という人も14.3%と、他の金利タイプに比べて多くなっていました。

・借換え前後の金利分布(借換え前/借換え後)
年0.5%以下:6.6%/20.3%
年0.5%超~年1.0%以下:17.8%/35.8%
年1.0%超~年1.5%以下:22.3%/18.6%
年1.5%超~年2.0%以下:17.2%/11.0%
年2.0%超~年2.5%以下:12.2%/4.1%
年2.5%超~年3.0%以下:7.9%/4.5%
年3.0%超~年3.5%以下:6.3%/2.8%
年3.5%超:9.7%/2.9%

借換え前と後でその金利分布を集計すると、借換え前の場合「年1.0%超~年1.5%以下」が最も多く22.3%で、この前後をボリュームゾーンに「年0.5%超~年1.0%以下」が17.8%、「年1.5%超~年2.0%以下」が17.2%の順で多くなっていたほか、「年3.5%超」も9.7%にみられていました。

しかし、借換え後では「年0.5%超~年1.0%以下」が最多の35.8%となり、大きく伸びています。次いで「年0.5%以下」が20.3%となり、こちらも大幅に増加しました。「年3.5%超」は3%未満に収まっています。

・毎月返済額の減少分使途(変動型/固定期間選択型/全期間固定型)
生活費:48.2%/49.2%/64.4%
教区資金:26.7%/21.5%/40.7%
貯蓄(住宅リフォーム資金以外):20.9%/14.3%/13.6%
貯蓄(住宅リフォーム資金):10.0%/14.0%/11.9%
自動車など住宅関連以外の購入費:10.0%/13.7%/6.8%
株などで資産運用:11.5%/10.1%/6.8%
家具など住宅関連の商品購入費:8.2%/12.4%/6.8%
その他:2.1%/2.9%/3.4%

借換えによって生じた毎月返済額の減少分をどのように使っているか、使途を尋ねたところ、「生活費に充てた」人が全金利タイプで最も多く、変動型で48.2%、固定期間選択型で49.2%だったほか、全期間固定型では64.4%にものぼりました。

次いで多いのは「教育資金に充てた」人で、変動型26.7%、固定期間選択型は21.5%、全期間固定型が40.7%となっています。3番目は「貯蓄(住宅リフォーム資金以外)」で、変動型が2割超となったほか、固定期間選択型、全期間固定型で14%前後になっています。

変動型の人では、他の金利タイプより「株などで資産運用に充てている」というケースがやや多く、11.5%でした。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は住宅金融支援機構「2019年度住宅ローン借換えの実態調査」調査結果公開資料より)


▼外部リンク

独立行政法人住宅金融支援機構 住宅ローン利用者の実態調査案内ページ
「2019年度住宅ローン借換えの実態調査」
https://www.jhf.go.jp/about/research/loan_user.html

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