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【pickupニュース】20年度Q1のリフォーム等工事受注高、前年比2割減

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国土交通省がリフォーム・リニューアル工事の市場動向を発表
国土交通省は10日、2020年度第1四半期(4月1日~6月30日)受注分の建築物リフォーム・リニューアル工事に関する調査報告書をまとめ、データ公開を開始しました。

市場の規模や動向を把握することを目的とした調査で、2008年度から実施されており、2018年度からは調査実施および公表周期が半期ごとから四半期ごとになっています。調査は、対象期間中に元請けとして受注した建築物リフォーム・リニューアル工事について、建設業許可業者5,000者へ尋ね、回答結果をまとめたものです。

・受注高推移
受注高合計:2兆4,633億円(前年同期比-21.9%)
住宅にかかる工事の受注高:6,746億円(前年同期比-18.4%)
非住宅建築物にかかる工事の受注高:1兆7,888億円(前年同期比-23.1%)

2020年第1四半期における建築物リフォーム・リニューアル工事の受注高は、全体合計で2兆4,633億円となり、前年同期に比べ21.9%の減少でした。3兆円超の市場規模で推移してきていたところ、縮小傾向が顕著にみられました。直近2年の動向をみても最も少ない値で、新型コロナウイルス感染拡大の影響などから、市場活動が大幅に低下したと考えられます。

このうち、住宅にかかる工事の受注高は6,746億円、前年同期比で18.4%の減少でした。また、非住宅建築物にかかる工事については1兆7,888億円で、前年同期比はさらにマイナス幅が大きい23.1%の減少となっています。

・工事種類別受注高
【住宅】
増築工事:137億円(前年同期比-36.1%)
一部改築工事:251億円(前年同期比-3.8%)
改装・改修工事:4,695億円(前年同期比-24.1%)
維持・修理工事:1,633億円(前年同期比+3.4%)

【非住宅建築物】
増築工事:1,042億円(前年同期比-32.8%)
一部改築工事:443億円(前年同期比+1.4%)
改装・改修工事、維持・修理工事:1兆6,403億円(前年同期比-22.9%)

工事種類別に受注高を分析すると、住宅にかかる工事では、「維持・修理工事」のみ前年同期比で増加し、3.4%アップの1,633億円でした。「一部改築工事」は3.8%とやや減の251億円ですが、「増築工事」と「改装・改修工事」の減少幅は、それぞれ前年同期比で36.1%、24.1%のマイナスときわめて大きくなっています。

経年劣化などでどうしても修繕が必要な箇所など、先送りすることが難しいやむを得ないケースに出来高が集中し、快適性や利便性を高めるような、積極的リフォームの工事は大きく落ち込んでいることがうかがわれました。

非住宅建築物の工事をみても、「一部改築工事」は微増して、前年同期比1.4%増の443億円となったものの、「増築工事」は32.8%の大幅減で1,042億円にとどまっています。また「改装・改修工事、維持・修理工事」の合計も、前年同期より22.9%の減少で、1兆6,403億円となりました。

全体に低調、省エネ対策工事の受注件数は増加
・業種別受注高
【住宅】
一般土木建築工事業:222億円(前年同期比-10.8%)
土木工事業:4億円(前年同期比-82.6%)
建築工事業:4,160億円(前年同期比-18.6%)
職別工事業:1,796億円(前年同期比-21.2%)
管工事業:445億円(前年同期比-1.6%)
電気、機械器具設置工事業:118億円(前年同期比-26.4%)

【非住宅建築物】
一般土木建築工事業:3,094億円(前年同期比-20.6%)
土木工事業:174億円(前年同期比+319.9%)
建築工事業:6,035億円(前年同期比-34.3%)
職別工事業:2,732億円(前年同期比-2.4%)
管工事業:2,609億円(前年同期比-27.9%)
電気、機械器具設置工事業:3,244億円(前年同期比-12.8%)

2020年第1四半期の工事受注高を業種別でみると、住宅では全業種が前年同期比で減少しました。とくに落ち込みが激しかったのは「土木工事業」で、前年同期より82.6%少ない4億円にとどまりました。逆に、ほぼ前年同期並みであったのは「管工事業」で、1.6%減の445億円です。

出来高合計が多いのは、「建築工事業」の4,160億円、「職別工事業」の1,796億円でした。いずれも前年同期比では2割前後の減少となります。

非住宅建築物では、「土木工事業」のみ前年同期比で増加し、319.9%の大幅増、174億円になっていました。全体に占める額は少ないものの、増加幅が際立って大きくなっています。

出来高合計が多いのは、「建築工事業」の6,035億円、「電気、機械器具設置工事業」の3,244億円、「一般土木建築工事業」の3,094億円と続きます。いずれも前年同期比では2桁減になり、中でも「建築工事業」は、34.3%の減少でした。

・工事用途別/構造別受注高
【住宅】
木造の一戸建住宅:3,494億円(前年同期比-15.2%)
コンクリート系構造の共同住宅:2,205億円(前年同期比-18.0%)
鉄骨造の一戸建住宅:453億円(前年同期比-14.4%)

【非住宅建築物】
コンクリート系構造の事務所:2,383億円(前年同期比-29.8%)
鉄骨造の生産施設(工場、作業場):2,159億円(前年同期比-25.8%)
コンクリート系構造の学校校舎:2,103億円(前年同期比+36.8%)

用途別と構造別でみた主な受注高動向では、住宅の場合「木造」の「一戸建住宅」が最も多く3,494億円、次いで「コンクリート系構造」の「共同住宅」の2,205億円でした。それぞれ前年同期比では15.2%、18.0%の減少となっています。3位はやや差が開いて、「鉄骨造」の「一戸建住宅」における453億円でした。

非住宅建築物では、「コンクリート系構造」の「事務所」が最も多く、2,383億円となったものの、前年同期比では29.8%と大きく落ち込みました。次いで「鉄骨造」の「生産施設」で2,159億円、こちらも前年同期比では25%を超えるマイナスになっています。

一方、3位に入った「コンクリート系構造」の「学校の校舎」は、前年同期より36.8%の増加と大幅にアップ、2,103億円に伸びています。

・発注者別受注高
【住宅】
個人:4,890億円(前年同期比-16.6%)
管理組合:798億円(前年同期比-14.4%)

【非住宅建築物】
民間企業等:1兆3,304億円(前年同期比-27.6%)
公共:3,962億円(前年同期比+6.6%)

発注者別の受注高では、住宅の場合、「個人」が多くを占め、4,890億円となりました。次いで「管理組合」の798億円になります。それぞれ前年同期比では、15%前後の減少でした。

非住宅建築物の場合では、「民間企業等」が圧倒的に多く、1兆3,304億円にのぼるものの、前年同期比は27.6%減で、大幅にダウンしました。続く「公共」は、前年同期より6.6%増加し、3,962億円となっています。

・工事目的別受注件数
【住宅】
劣化や壊れた部位の更新・修繕:1,281,999件(前年同期比-6.7%)
省エネルギー対策:47,022件(前年同期比+32.1%)
防災・防犯・安全性向上:19,734件(前年同期比-3.1%)

【非住宅建築物】
劣化や壊れた部位の更新・修繕:534,838件(前年同期比-11.4%)
省エネルギー対策:41,248件(前年同期比-8.6%)
防災・防犯・安全性向上:21,006件(前年同期比-10.6%)

工事目的別の受注件数を分析した結果では、住宅・非住宅建築物ともトップ3は同じ項目で、住宅は「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が128万1,999件で圧倒的に多くなっていました。しかし、こちらも前年同期比では6.7%の減少になっています。

続く「省エネルギー対策」は47,022件で、1位との差は大きいものの、前年同期比で32.1%の増加となりました。3位は「防災・防犯・安全性向上」の19,734件、前年同期比で3.1%の減少です。

非住宅建築物では、「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が最も多い53万4,838件で、前年同期より11.4%の減少でした。「省エネルギー対策」は41,248件でこれに続きますが、前年同期比で8.6%の減少となっています。「防災・防犯・安全性向上」は21,006件の、前年同期比10.6%減でした。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

国土交通省 報道発表資料
https://www.mlit.go.jp/joho04_hh_000934.html

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