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【pickupニュース】19年10月の都心5区大規模ビル、賃料がさらに上昇

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三幸エステートが最新のオフィスマーケットレポートを公開
三幸エステート株式会社は13日、2019年10月度の主要都市におけるオフィスビル賃貸市場動向を調査した「オフィスマーケットレポート 2019年11月号」の公開を開始しました。東京都心5区の大規模ビルをはじめ、大阪市、名古屋市、札幌市、仙台市の市場動向をみることができます。

・調査定義
東京都心5区:千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大規模ビル:基準階1フロア面積200坪以上の賃貸オフィスビル
現空面積:現在テナント未入居で契約後すぐに入居可能な物件の面積合計
募集面積:統計日時点で公開されているテナント募集面積の合計

なお、この調査における用語の定義などは上記のようになっており、統計データの収集開始日は1994年1月1日です。

・東京都心5区大規模ビルの空室動向
空室率:0.72%(前月比+0.02ポイント)
現空面積:48,750坪(前月比-124坪)

2019年10月の東京都心5区大規模ビルにおける空室率は0.72%で、前月に比べると0.02ポイントアップし、微増になっていますが、直近4カ月では0.70~0.72%の間を保っているなど、0.7%台前半という低い水準で小幅な動きを続けているといえます。

10月は渋谷エリアで大規模ビル2棟の竣工がありましたが、いずれも強いオフィス需要を背景に、満室稼働での竣工となったことから、空室率の押し上げにはいたりませんでした。1%未満の空室率は、これで17カ月連続となり、市場の品薄感は強い状態が継続されています。現空面積も48,750坪と、前月より124坪減少しました。

緩やかな賃料上昇が続き、一部で割高感も
・東京都心5区大規模ビルの募集動向
募集賃料:月額坪あたり30,880円(前月比+267円)
募集面積:213,789坪(前月比-8,834坪)

2019年10月における東京都心5区大規模ビルの平均募集賃料は、共益費込みで月額坪あたり30,880円となり、前月より267円上昇しました。7月にいったん横ばいから微減となった賃料ですが、以降は再び緩やかな上昇を始め、31,000円台が近づいてきています。

前月に増加した募集面積も再び減少し、8,834坪のマイナスで213,789坪となりました。旺盛な需要によるごく低水準な空室率から、貸手優位の市場動向が続いており、強気姿勢のオーナーが条件の引き上げに踏み切るケースも増えていますが、坪あたり3万円を上回る水準に、割高感をおぼえるテナントも少なくなく、徐々に賃料上昇をおさえる動きもみられてきていることが報告されました。

・全国就業者数
2019年第3四半期:6,730万人
2012年以降の増加数:460万人超

オフィス需要に直結する就業者数データですが、総務省による調査結果をみると、最新の2019年第3四半期は全国で6,730万人となっています。これまでの推移に着目すると、2000年代に入ってからは、およそ6,300~6,400万人の間で変動していましたが、2012年からは上昇に転じ、これまでの増加数が460万人超になりました。

要因としては、女性とシニアの労働参加率が上昇したことが挙げられますが、少子高齢化が急速に進み、生産年齢人口はすでに減少傾向となっているため、今後のさらなる増加は見込めず、近く伸び悩み始めると考えられます。そうなればオフィス需要のさらなる拡大も見込みにくいでしょう。

こうした社会背景を鑑みると、2020年の新規オフィス大量供給を控え、低水準を維持してきた空室率にも、二次空室の発生に伴う上昇など変化がみられてくる可能性があり、動向に注視が必要となっています。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は三幸エステート「オフィスマーケットレポート 東京都心5区大規模ビル 2019年11月号」公開資料より)


▼外部リンク

三幸エステート株式会社 「オフィスマーケットレポート」資料提供ページ
https://www.sanko-e.co.jp/data/report/201911

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