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【pickupニュース】18年度のリフォーム工事、前年度比3.3%減の12.1兆円規模

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国土交通省がリフォーム・リニューアル工事に関する調査報告書を公開
国土交通省は28日、2018年度第4四半期受注分と、2018年度合計の「建築物リフォーム・リニューアル工事」に関する調査報告書をとりまとめ、発表しました。対象業者が元請けとして受注した工事について調べたもので、建設業許可業者5,000者が調査対象になっています。

・2018年度第4四半期分の工事受注高
受注高合計:3兆3,788億円(前年同期比+26.1%)
 うち住宅にかかる工事:1兆1,224億円(前年同期比+31.6%)
 うち非住宅建築物にかかる工事:2兆2,564億円(前年同期比+23.5%)

2018年度第4四半期(2019年1月~3月)におけるリフォーム・リニューアル工事の受注高合計は、3兆3,788億円で、前年同期に比べ26.1%の大幅増となりました。2018年度は第1四半期から、やや低調な動向となっていましたが、年度後半になるにつれて回復する傾向がみられました。

受注高の内訳でも、住宅にかかる工事が1兆1,224億円で、前年同期を31.6%上回り、2016年度第3四半期以来の高水準となったほか、非住宅建築物にかかる工事も2兆2,564億円で、前年同期比で23.5%の増加になりました。こちらは2018年度内で唯一の2兆円超えともなっています。

・工事種類別内訳
【住宅】
増築工事:261億円(前年同期比+58.1%)
一部改築工事:468億円(前年同期比+60.2%)
改装・改修工事:8,804億円(前年同期比+39.3%)
維持・修理工事:1,691億円(前年同期比-3.3%)

【非住宅建築物】
増築工事:1,377億円(前年同期比+21.9%)
一部改築工事:1,056億円(前年同期比+69.1%)
改装・改修工事、維持・修理工事:2兆131億円(前年同期比+21.9%)

工事種類別に受注高の内訳をみると、住宅では「維持・修理工事」が前年同期比で3.3%のマイナスと、微減になったものの、それ以外はいずれも大幅に増加、前年同期比で約40~60%ものアップとなっていました。最も多くを占める「改装・改修工事」も、前年同期より39.3%増加し、8,804億円にのぼっています。

非住宅建築物では、全項目が前年同期比で2桁増を記録、「改装・改修工事、維持・修理工事」は、前年同期より21.9%増加し、合計で2兆131億円となりました。

・業種別受注高内訳
【住宅】
建築工事業:6,698億円(前年同期比+13.9%)
職別工事業:2,390億円(前年同期比+20.2%)
管工事業:1,047億円(前年同期比+243.4%)

【非住宅建築物】
建築工事業:6,887億円(前年同期比+11.1%)
一般土木建築工事業:6,081億円(前年同期比+48.3%)
電気、機械器具設置工事業:3,630億円(前年同期比+33.9%)
管工事業:3,590億円(前年同期比-0.3%)

業種別に受注高の内訳を集計した結果では、住宅で多い方から順に建築工事業、職別工事業、管工事業となり、いずれも前年同期より大きく増加、とくに管工事業は243.4%のプラスで1,047億円となっていました。ただし受注件数では、全体および建築工事業、職別工事業などが前年同期より減少しており、1件あたりの受注高が高いケースが多かったものとみられます。

非住宅建築物では、多い順に建築工事業、一般土木建築工事業、電気、機械器具設置工事業となり、これらはいずれも前年同期より大幅に増加していましたが、僅差で続く管工事業は前年同期比で微減、0.3%のマイナスとなっていました。こちらも受注高の高い、この主要4業種と全体で受注件数が前年同期割れとなっているため、1件あたりの受注高が高い案件が多かったと考えられるでしょう。

・工事内容内訳
【用途・構造】
コンクリート系構造/共同住宅:4,637億円(前年同期比+39.2%)
木造/一戸建住宅:4,358億円(前年同期比+12.5%)
コンクリート系構造/事務所:2,676億円(前年同期比+3.2%)
鉄骨造/生産施設(工場、作業場):2,573億円(前年同期比+19.9%)

【工事目的】
住宅・劣化や壊れた部位の更新・修繕:1,269,418件(前年同期比-31.2%)
住宅・省エネルギー対策:67,242件(前年同期比+6.8%)
非住宅建築物・劣化や壊れた部位の更新・修繕:643,337件(前年同期比-7.8%)
非住宅建築物・省エネルギー対策:26,794件(前年同期比-42.6%)

工事内容としては、用途別・構造別でみると、住宅の場合「コンクリート系構造」の「共同住宅」が受注高で最も高い4,637億円で、前年同期より39.2%伸びていました。次いで高いのは「木造」「一戸建住宅」の4,358億円です。

これに対し非住宅建築物では、「コンクリート系構造」の「事務所」がトップで、前年同期を3.2%上回る2,676億円でした。次いで「鉄骨造」の「生産施設」が前年同期より19.9%多い2,573億円になっています。

工事目的を受注件数で集計すると、住宅も非住宅建築物も「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が圧倒的に多く、住宅では1,269,418件にのぼりましたが、前年同期に比べると31.2%の大幅減となっていました。非住宅建築物でも7.8%減少し、643,337件にとどまっています。

2位はこちらも同じ「省エネルギー対策」で、住宅は前年同期を6.8%上回り、67,242件を数えましたが、非住宅建築物では前年同期比が42.6%のマイナスと落ち込みが激しく、26,794件になっていました。

年度合計では増築・一部改築の減少が大きく響いてやや減に
・2018年度受注高概要
受注高合計:12兆749億円(前年度比-3.3%)
 うち住宅:3兆9,150億円(前年度比+2.2%)
 うち非住宅建築物:8兆1,600億円(前年度比-5.7%)

2018年度全体の受注高合計は、12兆749億円で、前年度より3.3%の減少となりました。このうち住宅にかかる工事の受注高合計は3兆9,150億円で、前年度比2.2%の増加でした。しかしより多くの金額を占める非住宅建築物が前年度より5.7%少ない、8兆1,600億円となったことから、全体でややマイナスになっています。

・工事種類別内訳
【住宅】
増築工事:802億円(前年度比-23.6%)
一部改築工事:1,161億円(前年度比-13.5%)
改装・改修工事:2兆9,583億円(前年度比+2.9%)
維持・修理工事:7,604億円(前年度比+6.3%)

【非住宅建築物】
増築工事:4,275億円(前年度比-42.7%)
一部改築工事:2,893億円(前年度比-26.6%)
改装・改修工事、維持・修理工事:7兆4,431億円(前年度比-1.0%)

工事種類別の内訳で受注高をみると、住宅では増築工事と一部改築工事が、それぞれ前年度を23.6%、13.5%下回り、大幅にマイナスとなって802億円、1,161億円にとどまっていました。一方、改装・改修工事と維持・修理工事はやや増加し、2.9%、6.3%のプラスになっています。

ライフスタイルの変化や人口減、少子高齢化の進行などで、増改築工事は減少し、経年劣化に対応する改修・修理などが増えているものとみられます。

非住宅建築物は、いずれも前年度より減少していましたが、やはり増築工事、一部改築工事の減少幅が大きく、とくに増築工事は前年度比42.7%のマイナスで、4,275億円となっていました。改装・改修工事、維持・修理工事の合計は、前年度より1.0%の減少と、ほぼ前年度並みで7兆4,431億円です。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

国土交通省 報道発表資料(プレスリリース)
http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000841.html

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