相続について考えてみよう②
前回は、円満相続のために必要な5つのステップのご紹介をしました。今回はその続きです。
(前回のおさらい)
円満相続のための5つのステップ
STEP1 所有財産の棚卸をする。(現状を知り、分析する)
STEP2 概算相続税額(相続税はいくらか)
納税資金の有無の確認
STEP3 分割の対策(争族対策)
STEP4 納税資金対策・節税対策
STEP5 対策の実行
STEP1では、相続財産の棚卸だけではなく、その分析が重要であり、特に不動産には4つの価格(一物四価)があるため、評価が難しいことについて説明しました。
STEP2
自身の財産が相続税の基礎控除以内にあるかないかを確認します。もし、基礎控除内にあるのならば、次のステップに進みます。もし、基礎控除内に収まらず、相続税の納税が必要となったならば、現在の金融資産で支払できるかどうか確認します。納税資金がある場合は次のステップに進みます。
STEP3
ここからの手順を間違える人が非常に多いです。相続税や納税資金が必要となった人は、相続税対策や納税資金対策に進みがちですが、実はそうではありません。まず、財産分割(争族)対策をすることが最重要事項です。財産分割で揉めると、せっかくした相続税対策や納税資金対策がまったく無駄になってしまうことがあります。分割対策には熟慮を要します。主な分割対策は、現金化、遺言書作成、生前贈与があります。財産を現金化しておくこともれっきとした分割対策です。現金ならばはっきりと分割できます。遺言書は亡くなってから効力が発行しますので、想いが伝わらないこともあります。しっかり想いを伝えるならば、生前贈与を検討することをお勧めいたします。現在贈与には、様々な非課税措置や特例等があり、実施しやすくなっています。
STEP4
分割対策が整ったならば、ようやく相続税対策や納税資金対策をしましょう。有効な相続税対策や納税資金対策はまた別の機会に譲ります。
STEP5
ここまで整ったら、実行します。せっかく計画を立てても、実行しなければ何もしていないことと一緒です。後回しにすると、結局チャンスを失ってしまいます。気持ちの熱いうちに取り掛かりましょう。
前回、今回と円満相続について、書いてきました。弊社クラスコでは、円満相続のため、個別相談会を開催しております。ぜひご利用くださいませ。

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