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【pickupニュース】20年Q1の都心Aクラスビル賃料、再び下落で天井感

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最新のオフィス・レントインデックスが公開に
三幸エステート株式会社は12日、同社が株式会社ニッセイ基礎研究所と共同で開発した成約賃料に基づくオフィス市況を示した指標「オフィス・レントインデックス」について、データを更新し、2020年第1四半期(1~3月)分の公開を開始しました。

・調査定義
東京都心部:都心5区および五反田・大崎、北品川・東品川、湯島・本郷・後楽、目黒区の周辺区オフィス集積地域
Aクラスビル:延床面積1万坪以上、1フロア面積300坪以上、築15年以内
Bクラスビル:1フロア面積200坪以上でAクラス非該当ビル
Cクラスビル:1フロア面積100坪以上200坪未満のビル

この調査における用語の定義は上記のようになっており、都心5区は千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区の5つを指します。空室率は、各四半期末時点におけるデータを採用するものとしました。

・東京都心部Aクラスビルの動向
賃料:月額坪あたり38,739円(前期比-3,503円、前年同期比+6円)
空室率:0.6%(前期比横ばい、前年同期比横ばい)

2020年第1四半期における東京都心部Aクラスビルの成約賃料ベースにおける賃料平均は、共益費を除いた額で、月額坪あたり38,739円となり、前期より3,503円のややまとまった下落になりました。前年同期比では6円の上昇と、ほぼ同値になっています。

空室率は3期連続の0.6%で、2000年第1四半期の統計開始以来における最低値を続けており、強い品薄感が持続されている状況といえます。1%未満のほぼ満床といえる数値も、これで6期連続になりました。

きわめて低い空室率での推移が続き、賃料も高水準となっていますが、一方で高額賃料の物件を中心に借り手側の賃料負担力との間に大きな乖離が生まれるケースも散見されており、前期の42,000円超えから、今期における再びの4万円アンダーとなったとみられます。

4万円超えとなったのは、2019年第2四半期と2019年第4四半期の2回で、足元での変化を総合すると、概ね4万円前後になっており、およそこの水準で市場に天井感が出てきていると考えられました。

Bクラスビルはさらに空室率が低下、賃料伸び悩みも需給は逼迫
・東京都心部Bクラスビルの動向
賃料:月額坪あたり21,941円(前期比-580円、前年同期比+629円)
空室率:0.4%(前期比-0.2ポイント、前年同期比-0.2ポイント)

2020年第1四半期における東京都心部Bクラスビルの賃料は、前期より580円下落、前年同期より629円上昇して、月額坪あたり21,941円となりました。23,000円超を達成した2019年第3四半期の値をピークに、2期連続で下落となっています。

Aクラスビルに比べ、相対的な割安感があるBクラスビルでは、市場の強い引き合いがあり、賃料上昇の傾向が維持されてきましたが、こちらでも天井感が広がり始めているようです。

ただし空室率については、前期より0.2ポイント、前年同期より0.2ポイントさらに低下し、今期は0.4%となりました。統計開始以来の最低値を更新する低さになったほか、8期連続で1%未満を記録しており、需給バランスはさらに引き締まった状態となっています。

・東京都心部Cクラスビルの動向
賃料:月額坪あたり21,152円(前期比+1,019円、前年同期比+2,391円)
空室率:0.6%(前期比横ばい、前年同期比横ばい)

Cクラスビルについては、賃料が前期より1,019円、前年同期より2,391円上昇し、月額坪あたり21,152円となりました。比較的まとまった上昇傾向がみられ、Bクラスビルとの差がわずかになっています。2万円超の高水準が3期連続となり、2008年第3四半期に記録されたこれまでの最高値、21,175円も目前です。

空室率は前期比、前年同期比とも横ばいで、引き続きごく低い水準の0.6%となりました。相対的な割安感から市場ニーズは底堅く、7期連続で1%未満になっています。

・賃料対前年変動率
Aクラスビル:0.0%(前期比-7.0ポイント、前年同期比-10.6ポイント)
Bクラスビル:+3.0%(前期比-2.1ポイント、前年同期比-3.3ポイント)
Cクラスビル:+12.7%(前期比+4.2ポイント、前年同期比-3.0ポイント)

2019年第1四半期の賃料水準と比較した対前年変動率は、Aクラスビルが0.0%で、これまでの賃料上昇傾向に一服感が出ています。Bクラスビルは、+3.0%の上昇を維持しましたが、こちらでも変動率の幅で低下傾向がみられ、上昇基調は緩やかとなり、伸び悩み始めている兆しがあります。

一方、Cクラスビルは+12.7%で、7期連続のプラスとなったほか、2桁増の変動率、前期より増した上昇幅で、賃料上昇の持続傾向が確認されました。

なお今回の調査では1~3月期で、まだ新型コロナウイルス感染拡大による影響は表面化しておらず、来期以降のデータで影響がみられてくる可能性が高いと予測されています。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

三幸エステート株式会社 「オフィスレント・インデックス」資料提供ページ
https://www.sanko-e.co.jp/data/rent-index/publish-2018

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