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公益財団法人不動産流通推進センターは20日、2020年1月における全国の指定流通機構の活用状況をまとめたデータを公開しました。物件の登録や成約に関し、最新の動向をみることができます。

・レインズ活用概況
新規登録件数：408,265件（前月比＋20.7％）
成約報告件数：46,491件（前月比＋6.4％、前年同月比－7.8％）
総登録件数：786,094件（前月比－0.9％、前年同月比－5.9％）

まず、全国の指定流通機構に2020年1月期で新規登録された物件の件数は、合計で408,265件となり、前月より20.7％増加、大幅増で2019年4月以来の40万件台を記録しています。

一方、成約報告件数は、前月に比べると6.4％増加し、やや回復したものの、前年同月比では7.8％の減少と、引き続き低調な傾向となりました。前年同月の水準を下回るのは、これで9カ月連続のことになります。

総登録件数は786,094件で、前月より0.9％の減少、前年同月比では5.9％の減少でした。前月からのマイナス幅はごく小幅で、大きな変動はない状況ですが、前年同月比でのマイナスは46カ月連続の長期にわたっています。

・売り／賃貸別の活用動向
【売り物件】
新規登録件数：142,586件（前月比＋12.5％）
成約報告件数：12,510件（前月比－15.0％、前年同月比－0.7％）
総登録件数：386,927件（前月比＋1.4％、前年同月比＋8.3％）

【賃貸物件】
新規登録件数：265,679件（前月比＋25.7％）
成約報告件数：33,981件（前月比＋17.3％、前年同月比－10.2％）
総登録件数：399,167件（前月比－3.0％、前年同月比－16.4％）

物件別にみると、売り物件では新規登録件数が前月より12.5％増加し、142,586件となりましたが、成約報告は前月より15.0％減少、12,510件になりました。ただし前年同月比では0.7％の微減にとどまっています。総登録件数は前月より1.4％、前年同月より8.3％増加し、386,927件になりました。

賃貸物件の場合、新規登録件数が売り物件を上回る伸びで、前月より25.7％と大幅に増加、265,679件を数えました。成約報告も前月に比べ17.3％増加し、33,981件に回復しましたが、前年同月に比較すると、依然10.2％のマイナスと、2桁減になっています。総登録件数は前月より3.0％、前年同月より16.4％減少し、40万件を切って399,167件になりました。売り物件とは逆の傾向を進んでいます。

・月間総検索数
検索数：39,611,728件（前月比＋24.2％、前年同月比＋1.4％）

レインズの月間物件検索数は、合計で39,611,728件にのぼり、前月より24.2％上昇、前年同月に比べても1.4％の上昇となっていました。成約報告にいたるケースは限定的であるものの、検索による利用の検討は活発に行われているようです。

・売り物件取引態様別動向
【新規登録件数】
媒介契約：96,254件（67.5％）（前月比＋9.2％）
　うち専属専任：15,773件（11.1％）（前月比＋11.8％）
　うち専任媒介：44,429件（31.2％）（前月比＋10.2％）
　うち一般媒介：36,052件（25.3％）（前月比＋7.0％）
売主：44,098件（30.9％）（前月比＋19.6％）
代理：2,234件（1.6％）（前月比＋24.7％）

【成約報告件数】
媒介契約：10,090件（80.7％）（前月比－18.5％、前年同月比－3.1％）
　うち専属専任：2,564件（20.5％）（前月比－18.0％、前年同月比－18.4％）
　うち専任媒介：5,940件（47.5％）（前月比－19.4％、前年同月比＋3.9％）
　うち一般媒介：1,586件（12.7％）（前月比－16.1％、前年同月比＋2.2％）
売主：2,345件（18.7％）（前月比＋4.3％、前年同月比＋10.4％）
代理：75件（0.6％）（前月比－3.8％、前年同月比＋25.0％）

2020年1月における売り物件の取引態様別内訳として、新規登録されたケースを分析すると、いずれの取引態様も、前月に比べると増加していました。全体に占める割合が67.5％と最も多い「媒介契約」は前月より9.2％増加し、96,254件となっています。次に多い「売主」は19.6％の増加で、44,098件と全体の3割強を占めました。「代理」は、全体の1.6％と少ないものの、前月比では24.7％増と最も伸び、2,234件になっています。

媒介契約の詳細内訳では、「専属専任」が前月より11.8％、「専任媒介」が10.2％増加、それぞれ15,773件、44,429件となりました。「一般媒介」は7.0％の増加で、36,052件になります。

成約報告件数を同様に取引態様別で集計すると、全体の約8割を占めるのは「媒介契約」ですが、前月比で18.5％、前年同月比で3.1％といずれもマイナスになり、10,090件と低調でした。これに対し、「売主」によるものは前月より4.3％、前年同月より10.4％増加し、2,345件となっています。全体に占める割合も18.7％にアップしました。「代理」のケースは75件と限定的ですが、前年同月に比べると25.0％と大幅に増加しています。

媒介契約による成約報告の内訳をみた場合、「専属専任」が前月比で18.0％、前年同月比で18.4％と大きく減少、2,564件にとどまりました。この専属専任による成約の減少が、全体を押し下げたものと考えられます。「専任媒介」は、全体の47.5％を占め、前月に比べると19.4％減少したものの、前年同月比で3.9％増加、5,940件になりました。「一般媒介」は、前月より16.1％減少、前年同月比で2.2％とやや増加して1,586件になっています。

・物件種別の成約報告件数
マンション：35,540件（前月比＋13.7％）
一戸建て：5,651件（前月比－5.4％）
土地：2,698件（前月比－24.5％）
住宅外全部：658件（前月比－16.7％）
住宅外一部：1,944件（前月比－6.6％）

2020年1月の成約報告件数を物件種別にみると、「マンション」のみ前月より増加、13.7％の2桁プラスで35,540件となっていました。最も減少傾向が顕著になったのは「土地」で、前月より24.5％少ない2,698件です。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください！

（画像は不動産流通推進センター「レインズの活用状況について 2020年1月分」公開資料より）


▼外部リンク

公益財団法人不動産流通推進センター　「レインズの活用状況について」データ提供ページ
https://www.retpc.jp/chosa/reins/reins_new/