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【pickupニュース】中古住宅買取再販市場、25年には18年比で約4割増か

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矢野経済研究所が中古物件の再販市場に関する調査を実施
株式会社矢野経済研究所は7日、国内の「中古(既存)住宅買取再販市場」に関する調査を行い、その結果をとりまとめて発表しました。サマリーが公開されているほか、詳細データと分析結果の有償提供が開始されています。

この調査は、中古戸建住宅や中古マンションを不動産会社などがいったん物件として購入し、リフォーム・リノベーションを施した後にあらためて販売するビジネスを「中古住宅買取再販」として定義し、該当事業を展開する事業者などを対象に、矢野経済研究所の専門研究員が直接面接取材を行ったり、電話・電子メールなどによるヒアリングを行ったりしたほか、文献調査を併用することにより、まとめられました。

調査実施期間は2019年9月~11月です。なお、中古マンションに関しては、買取・再販の単位が1棟単位か区分所有単位かは問わないものとし、リフォーム・リノベーションの範囲や内容についても不問としています。

・中古住宅買取再販市場規模の推移(成約件数ベース)
2014年:21,400件
2015年:24,300件
2016年:27,100件
2017年:30,000件
2018年:32,500件

中古住宅買取再販市場の規模は、中古戸建と中古マンションを合計した成約件数ベースでみると、2014年の21,400件から着実に増加、拡大を続けており、2017年で30,000件に到達、2018年では32,500件まで伸びています。

こうした市場成長の背景には、新築よりも販売価格を抑えることができ、割安に希望物件を購入しやすい点での消費者ニーズとの合致ポイントがあるとみられます。また一般の中古物件取引と異なり、販売時時点で、すでにリフォーム・リノベーションが施され、新築のような感覚で入居できるところも好評で、成約が伸びていると報告されました。

中古マンションと中古戸建の別では、中古マンションの方がシェアが大きく、いずれの年においても、中古戸建を基準(1)とすると、中古マンションが1.5倍程度の成約件数になっていると分かりました。

新規参入多数、ストック数の増加に国の施策もあり市場は活性化
・中古住宅買取再販市場規模の予測推移(成約件数ベース)
2019年:34,000件
2020年:35,700件
2025年:45,000件

中古住宅買取再販市場には、これまで主力を担ってきた中小不動産会社のみならず、ニーズの増加を受けて大手デベロッパーやその系列不動産会社が新規参入し、プレイヤーとして活動するようになっています。都心部では、一定以上の規模を満たす住宅開発に適した用地が不足しているため、大手が中古住宅買取再販事業に着手するものとなっているといった事情もあります。

加えて、長く新築志向が強いことが当然であった国内住宅市場に関し、国の政策が中古住宅の取引促進に軸足を移すものとなってきたことから、この市場が活性化していることも指摘できます。消費者、中古住宅買取再販事業者の双方にとり、恩恵がある税制優遇措置などは、市場活性化に寄与している代表的な施策でしょう。

こうしたことから、2019年も2018年より1,500件の成約増で、合計34,000件と推計されています。安定した市場成長は今年も継続される見通しであり、2020年の予測値は、2019年からさらに1,700件増えて35,700件と算出されました。

・今後の展望
住宅ローンの低金利継続
安定したニーズ
築年数の経過した住宅ストック数増加による供給増

今後の展望として、住宅ローンは低金利状態が続いており、消費者の住宅取得ニーズは底堅く推移するものとみられています。中でも高額な新築物件に比べ、その性質から相対的に割安で新築同等の住まい、理想の住まい環境を得やすくなっている中古住宅買取再販物件へのニーズは、魅力の認知とともに増加傾向が続くと考えられます。

さらにリフォーム・リノベーションを必要とする築年数の経過した住宅ストック数は、今後ますます増加していくため、必然的に市場への供給が増え、需要・供給とも増加する可能性が高いことから、中古住宅買取再販市場の規模は拡大を続けると予測されました。

その結果、2025年には、中古戸建と中古マンションの成約件数合計で45,000戸になるとの予想になっています。これは2018年比で38.5%の増加となる値で、順調な成長を遂げるとされた明るい見通しといえます。

全体に将来的な拡大余地が大きい市場とみられ、新規参入業者の増加による競争の激化から、一時的に売り上げが伸び悩む事業者が発生する可能性はあるものの、今後に高い期待が寄せられました。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

株式会社矢野経済研究所 プレスリリース
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2321

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