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【pickupニュース】多様な働き方で変わりゆくオフィス意識とニーズ

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CBREがオフィス利用に関する特別レポートを発表
多様な分野の事業用不動産を対象にグローバルな総合不動産サービスを展開するCBREグループの日本法人、シービーアールイー株式会社は5日、特別レポートとして「オフィス利用に関するテナント意識調査2019~オフィスワーカーのためのこれからのワークプレイスとは~」を発行、公開を開始しました。

CBREが毎年実施している「オフィス利用に関するテナント意識調査」最新版の結果をもとに、企業のオフィススペースに対する意識の変化とニーズ、求められるワークプレイスなどについて考察を試みたレポートで、今後の事業用不動産にかかる投資資料として参考になる知見を提供しています。

・現在の企業が抱える課題とリスク
人材の確保:73%(前年比+10ポイント)
コストの増大(人件費):39%(前年比+1ポイント)
経済の不確実性:38%(前年比-5ポイント)
設備の老朽化:17%(前年比-7ポイント)
テクノロジーへの適応(AIなど):17%
コストの増大(その他):16%(前年比-3ポイント)

まずテナントが想定するリスク要因としては何があるか明らかにすべく、現状の企業として抱えている課題などを尋ねると「人材の確保」が73%で最も高い回答率となり、その割合は前年に比べてもさらに10ポイント上昇していました。人手不足がますます深刻化し、いかに優秀な人材、必要な人材を確保するかが大きな問題となっていることがうかがわれます。

2位は「コストの増大(人件費)」で、ほぼ前年並みの39%、3位は「経済の不確実性」で前年より5ポイント減って38%でした。これらも大きな課題ですが、トップの「人材の確保」はそれを倍近く上回る回答率で、喫緊の対応すべき問題と認識されています。

スタッフ満足度向上につながるオフィス空間を!
・ワークプレイスの変更理由
多様な働き方への対応:68%(前年比+16ポイント)
生産性向上:68%(前年比+12ポイント)
従業員の満足度向上:62%(前年比+36ポイント)
従業員間のコミュニティ作り促進:41%(前年比+5ポイント)
イノベーションやクリエイティブな社風作りの促進:40%(前年比-5ポイント)

テナントがワークプレイスを変更した、もしくは変更する予定としているその理由は何か調査したところ、「多様な働き方への対応」と「生産性の向上」が最も多い68%の回答率でした。いずれも前年より10ポイント以上伸びています。

さらに注目されるのは、今回3位となった「従業員の満足度向上」で、前年は26%であったところ、36ポイントの大幅アップで62%になりました。限られた時間の中で高い生産性を発揮し、優れた成果を生み出すことが重要となっている今、従業員の満足度を高め、仕事へのモチベーションアップを促すような空間が求められているようです。従業員にとって魅力的で、満足度の高いワークプレイスは、人材確保の観点でも強みになると見込まれ、そうした点から、よりニーズが高まっているとも考えられるでしょう。

・ABWの認知
知っている、または聞いたことがある:50%以上
すでに導入済み:20%

・ABW導入後の効果について
従業員満足度向上に効果:71%
コラボレーションの促進に効果:64%
コスト削減効果:57%
生産性の向上:29%
ウェルネス効果:21%
採用に効果:14%
その他:29%

近年、多様な働き方や生産性向上、従業員満足度の改善を叶えるワークプレイスのあり方として、シェアオフィスやリモートワークなどに加え、「ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」という方策が注目されています。

これは働き方や業務内容に合った環境・ツールを従業員が自ら選択可能なものとするワークプレイスで、通常のデスクに加え、集中スペースや各種ミーティングスペース、フリーラウンジ席、電話ブースなど、全体が多様で柔軟なスペースにより構成されるという特徴があります。

アンケート結果では、この「ABW」について「知っている」または「聞いたことがある」としたテナント企業が50%以上になり、そのうちすでに導入済みであるとしたのは20%でした。

さらに導入済みテナントにその効果を尋ねたところ、71%が「従業員の満足度の向上」に効果があったと回答していました。「コラボレーションの促進」に効果的だったとしたケースも64%と多く、また「コスト削減」につながったと評価するケースも57%で過半にのぼっています。

・在宅勤務導入割合
導入している:55%(前年比+10ポイント)

従業員のワークライフバランスを見直す動きと、テクノロジーの進化により、テレワーク、在宅勤務の導入検討も積極的に進んでいますが、これを導入しているというテナントは今回55%で、前回より10ポイント増加し、過半となりました。こちらでもワークプレイスの見直しと変化がさらに進行していると確認できます。

CBREでは、こうした調査結果から、人材不足の深刻化を受け、快適な業務環境を整える観点から、ABWの導入などワークプレイスの見直しが広く推進されているとしました。また通信環境やテクノロジーの進化で、時間や場所を問わないコミュニケーションが可能となり、テナントが関心をもつオフィスエリアが分散化する傾向もみられてきていると指摘、オフィスビルに対する価値基準は今後さらに変化を遂げていく可能性が高いとしています。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

シービーアールイー株式会社によるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000027786.html

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