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【pickupニュース】20年3月の主要建設資材、需給と価格動向はほぼ均衡

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国土交通省が最新の建設資材に関する調査結果を公開
国土交通省は25日、2020年3月の「主要建設資材需給・価格動向調査」を実施、その結果をとりまとめて公開しました。新型コロナウイルス感染症の流行拡大に伴い、資材納入の遅れが発生し、不動産市場にも深刻な影響が及ぶなど、メディア報道でも注目され始めていますが、最新動向はどのようになっているか、まずは3月1日~5日時点での状況をみることができます。

国土交通省では、建設資材の需給と価格における安定化と、建設事業全般の円滑な推進を図るべく、これらに必要な主要資材の需給・価格・在庫の変動状況について、資材別、地域別での把握を行う目的から、この調査を実施しています。

調査対象は北海道、東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州・沖縄の10地域で、現在は東日本大震災における建設資材の需給・価格動向影響を正確に把握するため、岩手県、宮城県、福島県の被災3県を特別集計として別に行い、データ化することも行っています。

対象業者は、建設資材の供給側である生産者や商社、問屋、販売店、特約店と、需要側である建設業者で、これらから約2,000社のモニターを選定して、7資材13品目の調査を実施しました。

価格や需給状況については、1の下落から5の上昇まで、また1の緩和から5の逼迫までのそれぞれ5段階による評価、在庫状況は1の豊富から4の品不足までの4段階評価で、現在と将来について判定してもらっています。

・セメント(バラ物)の現在状況
全国価格動向:3.09(前月比-0.01ポイント)
被災3県価格動向:3.02(前月比-0.04ポイント)
全国需給動向:2.91(前月比+0.01ポイント)
被災3県需給動向:2.94(前月比+0.09ポイント)

・生コンクリートの現在状況
全国価格動向:3.14(前月比+0.01ポイント)
被災3県価格動向:3.11(前月比+0.04ポイント)
全国需給動向:2.93(前月比-0.02ポイント)
被災3県需給動向:2.93(前月比+0.02ポイント)

セメントは、わずかに前月より価格が低下し、需給が引き締まったものの、ほぼ横ばいで3前後の数値となりました。生コンクリートは価格がわずかに上昇、需給は全国でやや緩和、被災3県でやや引き締まった均衡状態へと動き、価格で3.1強、需給が2.93となっています。

・骨材(砂)の現在状況
全国価格動向:3.15(前月比-0.04ポイント)
被災3県価格動向:3.14(前月比-0.07ポイント)
全国需給動向:3.02(前月比横ばい)
被災3県需給動向:3.17(前月比+0.22ポイント)
全国在庫状況:2.22(前月比横ばい)
被災3県在庫状況:2.17(前月比+0.12ポイント)

・骨材(砂利)の現在状況
全国価格動向:3.13(前月比-0.04ポイント)
被災3県価格動向:3.12(前月比-0.04ポイント)
全国需給動向:3.04(前月比+0.02ポイント)
被災3県需給動向:3.18(前月比+0.29ポイント)
全国在庫状況:2.21(前月比-0.04ポイント)
被災3県在庫状況:2.00(前月比-0.30ポイント)

骨材のうち、砂は価格がやや前月より下落、より横ばいに近づきました。需給は被災3県で0.22ポイントの上昇とやや逼迫へ動き、3.17となっています。在庫状況は普通内に収まる2.2前後です。

砂利になると、やはり価格は前月よりやや下落、3.13程度となりました。需給は被災3県が引き締まり気味ですが、均衡の範囲には入っています。在庫はやや増えて、普通により近い値となりました。

・骨材(砕石)の現在状況
全国価格動向:3.11(前月比-0.04ポイント)
被災3県価格動向:3.15(前月比+0.03ポイント)
全国需給動向:2.98(前月比-0.05ポイント)
被災3県需給動向:2.95(前月比+0.07ポイント)
全国在庫状況:2.14(前月比-0.03ポイント)
被災3県在庫状況:2.00(前月比横ばい)

・骨材(再生砕石)の現在状況
全国価格動向:3.10(前月比横ばい)
被災3県価格動向:3.12(前月比+0.06ポイント)
全国需給動向:3.12(前月比-0.01ポイント)
被災3県需給動向:3.40(前月比+0.20ポイント)
全国在庫状況:2.35(前月比横ばい)
被災3県在庫状況:2.58(前月比+0.10ポイント)

骨材の砕石では、全国の価格が小幅に低下、被災3県は逆に小幅な上昇となっています。需給動向では全国がやや緩和へ、被災3県はやや引き締まり傾向へ動き、3弱になりました。在庫はおよそ普通となっています。

再生砕石では、価格が全国で横ばい、被災3県で前月よりやや上昇し、3.1強となりました。需給は全国でほぼ前月並みの3.12ですが、被災3県は前月より0.20ポイント上昇し、やや逼迫に近づいてきています。在庫でみても、全国が前月と同様の普通から引き締まり気味の2.35ですが、被災3県で2.58にまで上昇し、やや品不足といえる域に突入しました。

現時点ではCOVID-19の影響はみられずほぼ均衡・横ばい
・アスファルト合材(新材・密粒度アスコン)の現在状況
全国価格動向:3.08(前月比-0.03ポイント)
被災3県価格動向:3.02(前月比-0.08ポイント)
全国需給動向:2.82(前月比+0.10ポイント)
被災3県需給動向:2.77(前月比+0.14ポイント)

・アスファルト合材(再生材・密粒度アスコン)の現在状況
全国価格動向:3.09(前月比-0.03ポイント)
被災3県価格動向:3.06(前月比-0.03ポイント)
全国需給動向:2.90(前月比+0.09ポイント)
被災3県需給動向:2.92(前月比+0.15ポイント)

アスファルト合材は、新材、再生材とも価格がやや低下し、全国・被災3県ともより横ばいの3に近づいてきています。需給はわずかに引き締まりへと動き、新材で2.8前後、再生材で2.9程度となりました。

・異形棒鋼の現在状況
全国価格動向:2.92(前月比-0.11ポイント)
被災3県価格動向:3.11(前月比-0.08ポイント)
全国需給動向:2.91(前月比横ばい)
被災3県需給動向:2.96(前月比-0.10ポイント)
全国在庫状況:2.02(前月比-0.01ポイント)
被災3県在庫状況:1.92(前月比-0.01ポイント)

異形棒鋼は価格がやや低下し、全国では2.92、被災3県でも3.11になりました。需給は横ばいから小幅な緩和で、全国が2.91、被災3県で2.96となっています。在庫状況はほぼ前月並みで、被災3県の方がややゆとりのある1.92、全国は2.02です。

・H形鋼の現在状況
全国価格動向:2.86(前月比-0.13ポイント)
被災3県価格動向:2.94(前月比-0.11ポイント)
全国需給動向:2.89(前月比-0.04ポイント)
被災3県需給動向:3.06(前月比-0.09ポイント)
全国在庫状況:1.99(前月比-0.06ポイント)
被災3県在庫状況:1.88(前月比-0.02ポイント)

H形鋼は価格が前月よりやや低下し、全国で2.8台に、被災3県も2.9の前半台になりました。需給にも少し緩みが生まれ、全国で2.89、被災3県で3.06となっています。在庫もわずかに豊富寄りとなり、全国で2を下回ったほか、被災3県も1.88に低下しています。

・木材(製材)の現在状況
全国価格動向:3.00(前月比-0.03ポイント)
被災3県価格動向:2.96(前月比-0.08ポイント)
全国需給動向:2.87(前月比-0.02ポイント)
被災3県需給動向:2.84(前月比-0.08ポイント)
全国在庫状況:1.96(前月比-0.03ポイント)
被災3県在庫状況:1.94(前月比横ばい)

・木材(合板)の現在状況
全国価格動向:3.04(前月比-0.03ポイント)
被災3県価格動向:3.04(前月比-0.03ポイント)
全国需給動向:2.94(前月比-0.01ポイント)
被災3県需給動向:2.88(前月比-0.08ポイント)
全国在庫状況:2.04(前月比-0.06ポイント)
被災3県在庫状況:2.14(前月比+0.07ポイント)

木材は製材で、価格がやや低下、全国でちょうど横ばいの3.00、被災3県はこれを下回る2.96となりました。需給もやや緩和され、全国で2.8台の後半、被災3県で前半になっています。在庫も少しゆとりがある普通といった状況で、1.95前後となりました。

合板は、全国・被災3県とも前月よりやや価格が低下して3.04に、需給も被災3県がやや緩んで、2.9を割り込んでいます。全国はほぼ前月並みの2.94でした。在庫は被災3県がやや不足へと動き、2.14に上昇しています。一方、全国は逆に2の普通へと近づき、2.04へ低下しました。

・石油(軽油1、2号)の現在状況
全国価格動向:2.74(前月比-0.56ポイント)
被災3県価格動向:2.69(前月比-0.36ポイント)
全国需給動向:2.93(前月比-0.01ポイント)
被災3県需給動向:3.00(前月比-0.15ポイント)

石油の軽油1、2号は、前月より価格下落が目立ち、全国で2.74、被災3県で2.69に低下しています。まだやや下落の域には到達しないものの、今回の前月比では、他品目にないまとまった動きを記録しました。市場の変動が大きくなってきているとみられます。需給は、全国が前月並みで2.93、被災3県はやや前月より緩み、ちょうど均衡の3.00となりました。

全国では、概ね全資材が価格で横ばい、需給が均衡、在庫普通となり、安定した動きになっています。被災3県も価格が全資材でおよそ横ばい、需給は均衡、在庫が再生砕石の骨材のみ、やや品不足でしたが、それ以外は普通と判定されました。

この調査が対象とする主要建設資材では、現時点で新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴う目立った影響は認められず、土木工事など建設活動市場に及ぶ影響は軽微と考えられます。しかし先行きが不透明で終息もみえないことから、今後の動向には、より一層の注意が必要でしょう。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

国土交通省 報道発表資料
https://www.mlit.go.jp/

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