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【pickupニュース】分譲マンション購入価格の年収倍率が5.59倍に上昇

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国土交通省が2019年度の住宅市場動向調査結果を公開
国土交通省は13日、2018年度の「住宅市場動向調査」結果を発表しました。この調査は、2001年度から毎年度実施されているもので、対象期間中に住み替えや建て替え、リフォームを行った世帯の動向をまとめています。

今回の調査対象期間は、2018年4月~2019年3月で、全国の注文住宅建築者に対する郵送調査、三大都市圏の分譲住宅取得者に対する調査員の訪問留置調査、三大都市圏およびその他の地域で既存(中古)住宅を取得した人に対する訪問留置および郵送調査、三大都市圏で賃貸住宅に入居した人への訪問留置調査、三大都市圏でリフォームを行った住宅に居住している人への訪問留置調査のそれぞれで得られたデータがベースになっています。

なお、有効調査票として回収されたサンプル数は、注文住宅が791、分譲住宅が598、既存住宅で1,088、賃貸住宅が593、リフォーム住宅で598とされています。

・購入価格と年収倍率
【注文住宅】
購入価格:5,085万円(前年度比+667万円)
年収倍率:6.51倍(前年度比+0.84ポイント)

【分譲戸建住宅】
購入価格:3,851万円(前年度比-82万円)
年収倍率:5.60倍(前年度比+0.27ポイント)

【中古戸建住宅】
購入価格:2,585万円(前年度比-229万円)
年収倍率:3.59倍(前年度比-0.60ポイント)

【分譲マンション】
購入価格:4,457万円(前年度比-120万円)
年収倍率:5.59倍(前年度比+0.14ポイント)

【中古マンション】
購入価格:2,746万円(前年度比-73万円)
年収倍率:3.96倍(前年度比+0.02ポイント)

まず、購入価格と年収倍率について、各住宅ごとにみていくと、購入価格は注文住宅のみ前年度を上回り、それ以外はやや下落となりました。注文住宅は過去3年度、4,500万円付近で推移していましたが、今回5,000万円を突破して5,085万円にまで上昇しています。

一方、中古戸建住宅は前年度より229万円下がり、2,585万円とややリーズナブルになりました。分譲戸建住宅は直近5年度での変化がごく小幅となっており、今回も100万円内の差となる82万円の下落で、3,851万円でした。

マンションは新築分譲が120万円低下し、4,457万円となりましたが、中古マンションは前年度比で73万円の低下と、ほぼ前年並みに高水準な2,746万円です。マンション価格は2015年度調査の結果に比べ、新築分譲、中古のいずれも1~2割程度の価格上昇が認められました。

年収倍率でみると、購入価格の下落幅が最も大きかった中古戸建住宅で前年度比マイナスとなりましたが、それ以外はすべて上昇しています。中古戸建住宅は、4.2前後での推移が続いていたところ、今回は3.59倍にまでダウンしました。

これに対し、購入価格が上昇した注文住宅は、2015年度調査から下降傾向が続いていた年収倍率も上昇へと転じ、前年度より0.84ポイント上がって6.51倍になっています。分譲戸建住宅もやや上昇へと転じ、5.60倍になりました。

マンションは中古がほぼ前年並みの3.96倍にとどまったものの、新築分譲では緩やかな伸びが続き、前年度より0.14ポイント上昇して5.59倍となっています。

住宅選択理由では中古物件が軒並み価格重視、新築Mは立地環境重視の傾向
・新築物件における住宅選択の理由
【注文住宅】
新築だから:40.8%
立地環境が良かった:37.4%
価格/家賃が適切:17.5%
一戸建て/マンションだから:36.6%
デザイン・広さ・設備などが良かった:28.9%
昔から住んでいる地域:27.3%
信頼できる住宅メーカー/不動産業者だから:49.4%
親・子どもなどと同居/近居できる:22.8%
将来売却時の価格が期待できる:5.5%
適切な維持管理が見込める:0.0%
子育てに適した環境:0.0%
その他:3.2%

【分譲戸建住宅】
新築だから:53.8%
立地環境が良かった:44.1%
価格/家賃が適切:29.5%
一戸建て/マンションだから:56.2%
デザイン・広さ・設備などが良かった:28.9%
昔から住んでいる地域:26.4%
信頼できる住宅メーカー/不動産業者だから:17.9%
親・子どもなどと同居/近居できる:18.8%
将来売却時の価格が期待できる:7.9%
適切な維持管理が見込める:2.7%
子育てに適した環境:0.0%
その他:2.7%

【分譲マンション】
新築だから:61.0%
立地環境が良かった:61.3%
価格/家賃が適切:30.1%
一戸建て/マンションだから:48.3%
デザイン・広さ・設備などが良かった:40.5%
昔から住んでいる地域:17.8%
信頼できる住宅メーカー/不動産業者だから:27.5%
親・子どもなどと同居/近居できる:11.2%
将来売却時の価格が期待できる:21.2%
適切な維持管理が見込める:11.5%
子育てに適した環境:0.0%
その他:2.6%

住宅の選択理由を、新築物件取得者に住宅タイプ別で尋ねたところ、注文住宅では「信頼できる住宅メーカーだったから」が最も多く、約半数の49.4%になりました。前年度に比べるとわずかにポイントを下げているものの、引き続き高回答率で、一から作り上げる注文住宅ならではの結果と考えられます。以下、2位は「新築住宅だから」の40.8%、3位が「立地環境が良かったから」の37.4%でした。

分譲戸建住宅では、「一戸建てだから」という回答が56.2%で最も多く、次いで「新築住宅だから」の53.8%がランクインしています。新築一戸建てのマイホームに憧れと魅力を感じ、選択する人が多いものと考えられました。

分譲マンションの場合、「立地環境が良かったから」が最多の61.3%で、2位が僅差の「新築住宅だから」で記録された61.0%となりました。立地環境を重視して決めた人は、前年度調査で72.3%にのぼり、それに比較すると、今回は10ポイント以上低下していますが、なおトップの座は維持し、新築分譲マンション取得者に立地環境重視派が多いことをあらためて示しました。

・中古/賃貸物件における住宅選択の理由
【中古戸建住宅】
立地環境が良かった:49.8%
価格/家賃が適切:57.2%
一戸建て/マンションだから:56.5%
デザイン・広さ・設備などが良かった:30.0%
昔から住んでいる地域:23.0%
信頼できる住宅メーカー/不動産業者だから:6.4%
親・子どもなどと同居/近居できる:21.2%
将来売却時の価格が期待できる:7.1%
適切な維持管理が見込める:3.2%
子育てに適した環境:0.0%
その他:3.9%

【中古マンション】
立地環境が良かった:63.1%
価格/家賃が適切:65.1%
一戸建て/マンションだから:40.4%
デザイン・広さ・設備などが良かった:34.4%
昔から住んでいる地域:23.9%
信頼できる住宅メーカー/不動産業者だから:11.2%
親・子どもなどと同居/近居できる:14.5%
将来売却時の価格が期待できる:6.5%
適切な維持管理が見込める:8.7%
子育てに適した環境:0.0%
その他:3.5%

【民間賃貸住宅入居】
立地環境が良かった:51.6%
価格/家賃が適切:54.0%
一戸建て/マンションだから:4.4%
デザイン・広さ・設備などが良かった:35.6%
昔から住んでいる地域:17.0%
信頼できる住宅メーカー/不動産業者だから:7.8%
親・子どもなどと同居/近居できる:10.6%
将来売却時の価格が期待できる:0.0%
適切な維持管理が見込める:0.0%
子育てに適した環境:5.4%
その他:12.6%

中古および賃貸物件についても、同様に住宅の選択理由を尋ねたところ、いずれもトップは「価格/家賃が適切だったから」となり、価格重視で選ばれていることが明らかになりました。

中古戸建住宅では、「価格が適切だったから」が57.2%で、年々回答率は減少傾向にあるものの、依然トップとなっています。2位は「一戸建てだから」の56.5%で、3位が「立地環境が良かったから」の49.8%でした。注文住宅でも高めでしたが、「親や子どもなどとの同居/近居」を理由に挙げる人も比較的多く、2割を超えています。

中古マンションの「価格が適切だったから」は65.1%で、全タイプ別中最多割合でした。2位は「立地環境が良かったから」の63.1%で、新築分譲の傾向とあわせても、マンションは立地環境が大きなポイントになっていることがうかがわれます。

賃貸住宅では、「家賃が適切だったから」が54.0%のトップで、次いで「立地環境が良かったから」の51.6%がランクインしました。3位は「デザイン・広さ・設備などが良かったから」の35.6%で、「一戸建て/マンション」といった住宅タイプや、「信頼できる住宅メーカー/不動産業者」かどうかといったポイントは、他の住宅タイプ選択者より回答率が低く、比較的容易に転居できる賃貸ならではの傾向と考えられます。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は国土交通省「2018年度住宅市場動向調査」結果概要公開資料より)


▼外部リンク

国土交通省 報道発表資料
https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000152.html

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