クラスコの資産運用

収益物件

【pickupニュース】20年1月の東京オフィス空室率、5カ月連続で小幅に低下

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。
今回ピックアップするニュースはこちら!

三鬼商事が最新オフィスマーケット情報を公開
三鬼商事株式会社は6日、2020年1月分の「オフィスマーケット情報」データをとりまとめ、発表しました。東京ビジネス地区のほか、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、福岡の各エリアにおける最新オフィス市況をみることができます。

東京ビジネス地区の調査データでは、東京ビジネス地区を千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区の都心5区と定義し、同エリア内にある基準階面積100坪以上の主要貸事務所ビルを対象としています。

・調査ビル定義
新築ビル:調査月を含め過去12カ月間に竣工したビル
既存ビル:調査月の12カ月前までに竣工したビル

新築ビル、既存ビルは、それぞれ上記のように定義・区分されており、今回は新築ビルに該当するものが33棟、既存ビルが2,560棟となったため、合計2,593棟での調査になりました。

・東京ビジネス地区のオフィス空室率動向
平均空室率:1.53%(前月比-0.02ポイント、前年同月比-0.29ポイント)
新築ビル:3.37%(前月比-1.45ポイント、前年同月比+0.16ポイント)
既存ビル:1.48%(前月比-0.01ポイント、前年同月比-0.30ポイント)

2020年1月の東京ビジネス地区におけるオフィス空室率は、全体平均で1.53%となりました。前月より0.02ポイント、前年同月より0.29ポイント低下しています。ごく小幅な低下で、これ以上のまとまった低下は見込みにくい下げ止まりの傾向がみられてきていますが、今回で5カ月連続のマイナスとなりました。

1月には大規模ビルが満室や高稼働で竣工を迎えた一方、既存ビルにおいて一部で解約の動きも出たため、全体での空室率は微減にとどまったと報告されています。

新築ビルは、前月より1.45ポイント低下し、2019年5月以来の3%台となる3.37%にまで下がりました。大規模ビル2棟を含む3棟が竣工を迎え、その一部で募集面積を残した竣工になったものの、大規模ビルがほぼ満室で竣工、さらに竣工1年未満の新築ビルでも新たに成約の動きがあり、空室率の低下につながりました。

既存ビルの空室率は1.48%で、前月より0.01ポイント、前年同月より0.30ポイント低下しています。ほぼ横ばいのごく小幅なマイナス基調ですが、1%台の前半に突入しており、すでにきわめて低い水準の空室率となっています。一部では解約もみられましたが、拡張移転や建て替え予定ビルからの移転など、成約の動きも継続してあり、旺盛なニーズを背景に微減を記録しました。

平均賃料の上昇はついに73カ月連続
・東京ビジネス地区におけるオフィス賃料動向
平均賃料:月額坪あたり22,448円(前月比+242円、前年同月比+1,438円)
新築ビル:月額坪あたり29,375円(前月比+505円、前年同月比-444円)
既存ビル:月額坪あたり22,201円(前月比+180円、前年同月比+1,510円)

2020年1月における東京ビジネス地区のオフィス賃料は、共益費や税金を含まない額で、全体平均が月額坪あたり22,448円となり、前月より242円、率にして1.09%、前年同月より1,438円、率にして6.84%の上昇となりました。ごく低い空室率と旺盛なオフィスニーズを背景に、緩やかな賃料上昇が続いており、今回で73カ月連続のプラスになっています。

新築ビルは、前月より505円上昇し、月額坪あたり29,375円となりました。前年同月に比べると444円低いものの、直近3カ月が28,000円台であったところから、再び29,000円台に突入しました。2019年の3~7月で記録した3万円台の大台も、再度視野に入ってきています。

既存ビルは前月より180円、前年同月より1,510円上昇し、月額坪あたり22,201円になりました。低い空室率で需給の逼迫した市場環境にあることから、貸し手優位の状勢となり、賃料条件を引き上げる向きも強いとみられ、緩やかな上昇基調が続いています。

・区別の空室率動向
千代田区:1.25%(前月比+0.10ポイント、前年同月比-0.52ポイント)
中央区:1.24%(前月比-0.12ポイント、前年同月比-1.18ポイント)
港区:1.76%(前月比-0.10ポイント、前年同月比+0.06ポイント)
新宿区:1.62%(前月比-0.13ポイント、前年同月比-0.13ポイント)
渋谷区:2.09%(前月比+0.15ポイント、前年同月比+0.83ポイント)

区ごとの空室率では、前月比で千代田区と渋谷区が微増、前年同月比で港区と渋谷区が上昇しました。それ以外は小幅なマイナスとなっています。最も低い空室率は、前月の千代田区から中央区となり、1.24%でした。中央区は、前年同月比で1.18ポイントの低下になっており、直近1年での下げ幅は最も大きくなっています。

前月からの下げ幅が最大となったのは新宿区で、0.13ポイント下げ、1.62%となりました。一方、前月比、前年同月比がともに上昇となった唯一の区である渋谷区は、再び2%台で2.09%となっています。

・区別の賃料動向
千代田区:月額坪あたり24,451円(前月比+67円、前年同月比+1,184円)
中央区:月額坪あたり20,133円(前月比+77円、前年同月比+879円)
港区:月額坪あたり22,635円(前月比+342円、前年同月比+1,389円)
新宿区:月額坪あたり20,044円(前月比+328円、前年同月比+1,668円)
渋谷区:月額坪あたり25,391円(前月比+178円、前年同月比+2,784円)

賃料を区別にみた結果では、今回全エリアが2万円を突破する高水準となったほか、前月比、前年同月比とも上昇になりました。最も高いのは渋谷区で、前月より178円、前年同月より2,784円上昇し、月額坪あたり25,391円となりました。空室率がやや上昇した渋谷区ですが、高騰する賃料水準に借り手側が一部、ついてこられなくなっている可能性もあるでしょう。

港区、新宿区は上昇幅が大きく、それぞれ前月比で342円、328円、前年同月比で1,389円、1,668円のアップとなりました。相対的に安価となっていた新宿区も、ついに2万円台となり、差が縮まっています。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は三鬼商事「最新オフィスビル市況 東京ビジネス地区 2020年2月号」公開資料より)


▼外部リンク

三鬼商事株式会社 オフィスマーケットデータ提供ページ
https://www.e-miki.com/market/tokyo/index.html

PAGE TOP