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【pickupニュース】19年4月都心5区の空室率、微増もニーズの底堅さは続く

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三幸エステートがオフィスマーケットデータを更新
三幸エステート株式会社は16日、2019年4月度のデータをまとめた「オフィスマーケット調査月報・オフィスマーケットレポート5月号」の公開を開始しました。東京都心5区大規模ビル市場をはじめ、大阪市大規模ビル、名古屋市、札幌市、仙台市、福岡市の全国主要都市における市場動向をみることができます。

・調査定義
東京都心5区:千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大規模ビル:基準階1フロア面積200坪以上の賃貸オフィスビル
現空面積:現在テナント未入居で契約後すぐ入居可能な物件の面積合計
募集面積:各統計日時点で公開されているテナント募集面積の合計

なお、調査における語句の定義などは上記の通りで、統計収集を開始したのは1994年1月1日となっています。

・東京都心5区大規模ビル空室動向
空室率:0.64%(前月比+0.12ポイント)
現空面積:44,299坪(前月比+5,683坪)

東京都心5区における大規模ビルの2019年4月末時点における空室率は0.64%で、前月に比べると0.12ポイント増加しました。3カ月連続で統計開始以来の最低値更新がみられ、0.5%台にまで低下していた空室率ですが、今回は4カ月ぶりに上昇へと転じています。

主因は総合商社の本社移転に伴う退去床が発生したこととみられますが、これについてもすでに強い引き合いがあることから、入居可能な空室床は徐々に消化される見通しで、再び低下に転じる可能性も高くなっています。

微増した今回の値も0.64%と、依然きわめて低い水準であることに変わりはなく、底堅いオフィスニーズは継続されているため、引き続き需給バランスの引き締まった市況になる見込みです。現空面積は44,299坪となり、前月比で5,683坪の増加になっていました。

賃料は再び上昇、いよいよ3万円台突入か
・東京都心5区大規模ビル賃料動向
募集賃料:坪あたり29,882円(前月比+361円)
募集面積:253,585坪(前月比-10,503坪)

2019年4月度の東京都心5区大規模ビルにおける募集賃料は、共益費込みの平均で坪あたり29,882円となり、前月より361円の上昇になりました。わずかに下落した前月から再びプラス基調となり、ややまとまった上昇をみせて、2009年3月以来となる3万円台の大台が目前に迫っています。

募集中物件が条件の見直しを行い、引き上げに動く流れが強まったほか、新規で募集を開始する物件で強い品薄感からこれまで以上に強気な条件設定を行うケースが増えてきているため、賃料上昇傾向が進んだと報告されました。募集面積も減少してきており、今回は前月より10,503坪少ない253,585坪でした。

・既存ビルの募集面積
2007年7月:約148,000坪
直近データ:125,191坪

既存ビルの募集面積が、今回公開された直近データで125,191坪となり、統計開始以来の最低値を記録するものとなりました。直近の最低値であったファンドバブル時の2007年7月時でも14.8万坪だったことを鑑みると、現在の品薄感がいかに強いものかがうかがわれます。

2011年~2013年頃には約50万坪もの募集面積床が存在しましたが、旺盛なニーズを背景に消化が順調に進んできました。大口需要を中心に、既存ビルでは移転先探しが難しい状況となっており、ニーズはまとまった面積を確保しやすい建築中ビルへとしみ出しています。

2018年以降、新築ビル物件がいずれもほぼ満室といった高稼働状況で竣工する状況となっている背景には、こうした既存ビルの供給では満たされないニーズがあります。

2020年にはまとまった新規供給が予定され、建築中ビルの募集面積は既存ビルを上回る12.8万坪となっていることも、ニーズを引きつける要因になっており、これらのテナントも順調に成約が進んでいく可能性が高いと考えられました。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は三幸エステート「オフィスマーケットレポート 東京都心5区大規模ビル 2019年5月号」公開資料より)


▼外部リンク

三幸エステート株式会社 「オフィスマーケットレポート」資料提供ページ
https://www.sanko-e.co.jp/data/report/201905

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