物件の売却を考えている場合「少しでも高く売却したい」と考えるのが心情ではないでしょうか。もし、高値での売却を目指したいなら「ホームステージング」の利用を検討してみましょう。

物件の購入を検討している人にとっては、空室の状態で内覧するよりもインテリアがコーディネートされている物件の方がより良い印象となり、物件の成約につながりやすくなります。

ホームステージングとは、物件を販売する際に空室の状態で販売するのではなく、インテリアでコーディネートしたうえで販売に結びつける手法のことです。

物件を販売する際にインテリアでコーディネートする理由は、物件の印象が格段にアップするためです。物件を販売する際は、空室の状態で販売することが一般的ですが、空室の状態はなんとなく殺風景で、味気なさを感じることもあるのではないでしょうか。

その点、室内がおしゃれなインテリアでコーディネートされていれば、物件を内覧しているとき、室内の華やかさに思わず気持ちが高揚することでしょう。

物件の購入を決めるきっかけとしては、気持ちが高まっている状態があげられますが、ホームステージングは物件の内覧者の気持ちを高める効果が期待できるため、物件の成約につながりやすいといえるのです。

日本では、物件を販売する際にホームステージングを導入している事例は少ないですが、海外では物件を販売する際にホームステージングが広く導入されています。

ホームステージング・ジャパンによると、アメリカでは30年以上にわたって利用されているほか、スウェーデンでは80％以上の物件でホームステージングが利用されています。

参考：ホームステージング・ジャパン
https://homestaging.co.jp/

ホームステージングを利用するメリットは、物件が早い段階で成約しやすい点です。

ホームステージングの物件成約の早さについて理解するために、一般的な中古物件が売却されるまでの期間について調べてみます。

不動産情報サービスを提供する「東京カンテイ」が2017年5月に発表した「中古マンションの価格乖離率および売却期間の推移」の調査結果によると、2016年の時点において、首都圏における中古マンションの売却期間は3.28か月との結果となりました。

参考：東京カンテイ　中古マンションの価格乖離率および売却期間の推移
https://www.kantei.ne.jp/report/91kairi_trend.pdf

つまり、物件の売り出し開始から売却までは3か月程度を要することが分かります。

一方、ホームステージング・ジャパンによると、ホームステージングを実施した場合の売却期間は平均で42日とのことです。

参考：ホームステージング・ジャパン
https://homestaging.co.jp/

物件の売却は、一般的には時間がかかる印象がありますが、ホームステージングを利用すれば1か月程度で物件の売却が可能となるため、売却までの期間を短縮しやすくなります。

そのほか、ホームステージングを利用するメリットは一般的に売却する方法よりも高値で売却しやすい点です。

高値で売れる理由としては、物件をインテリアでコーディネートすることによって、物件の印象が良くなることがあげられます。

ホームステージングのインテリアコーディネートの一例としては、かわいらしい小鉢に観葉植物を植え込んで室内を緑のある空間に演出する方法がありますが、さまざまなインテリアを配置することで、物件内を非日常的な空間に仕上げることができます。

なお、ホームステージングを利用するにあたっては利用料金がかかりますが、ホームステージングを利用することによって物件を高く売ることができるのであれば、ホームステージングを利用する価値は十分にあるといえるでしょう。

物件が売れるための条件は、内装や住宅設備、立地条件などがありますが、これからの時代は、ホームステージングを活用し、室内のインテリアコーディネートを重点に置くことも、物件を売却する条件の一つに加えられるのではないでしょうか。

（画像は写真ACより）