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【pickupニュース】年金の不動産投資、6年連続増で59%に

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ARESが「機関投資家の不動産投資に関するアンケート」結果を公開
一般社団法人不動産証券化協会(ARES)は7日、今回で18回目となる「機関投資家の不動産投資に関するアンケート調査」を実施、その結果をとりまとめて公開しました。

原則として総資産額140億円以上を満たす年金基金や、生命保険、損害保険、信託銀行、銀行などの一般機関投資家を対象に、資産運用における不動産への投資状況がどのようになっているかを調査したもので、2001年度から毎年行われています。今回の調査期間は2018年9月19日~11月7日で、年金基金の79件、一般機関投資家の53件、合計132件の有効回答を得ました。

・実物不動産/不動産証券化商品への投資実行比率
年金:59%(前年度比+1ポイント)
一般機関投資家:91%(前年度比-1ポイント)

実物不動産や不動産証券化商品への投資を行っている率は、年金基金が59%で、前年度より1ポイント上昇し、6年連続のアップとなっています。こうした年金基金による不動産関連投資は、緩やかな増加傾向を続けており、横ばいとなった年度を含めると2009年度から順調に伸びてきました。

一方、一般機関投資家のこれら不動産関連における投資実行比率は、今回91%で、引き続き高い水準ですが、前年度に比較すると1ポイントの減少になっています。2年連続のマイナス傾向でした。

・投資対象別の投資有無(年金/一般機関投資家)
【実物不動産】
投資済み:5%/17%
投資検討中:3%/2%
興味がある:6%/6%
興味はない:86%/75%

【Jリート】
投資済み:10%/62%
投資検討中:0%/2%
興味がある:11%/2%
興味はない:78%/34%

【国内不動産プライベートファンド】
投資済み:13%/21%
投資検討中:0%/4%
興味がある:14%/6%
興味はない:73%/70%

【私募リート】
投資済み:39%/51%
投資検討中:3%/4%
興味がある:20%/8%
興味はない:38%/38%

【不動産を裏付けとする債券】
投資済み:4%/42%
投資検討中:0%/2%
興味がある:16%/4%
興味はない:80%/53%

【海外リート】
投資済み:9%/9%
投資検討中:0%/0%
興味がある:10%/19%
興味はない:81%/72%

【海外不動産プライベートファンド】
投資済み:23%/21%
投資検討中:6%/2%
興味がある:15%/11%
興味はない:56%/66%

投資対象別に現在の投資に関する姿勢として、年金基金と一般機関投資家のそれぞれに尋ねたところ、「投資済み」の対象としては年金基金で「私募リート」が39%と多く、次いで「海外不動産プライベートファンド」の23%、「国内不動産プライベートファンド」の13%などと続きました。

一方、「実物不動産」や「海外リート」にはあまり関心が示されておらず、「投資済み」は1割以下、8割強が「興味なし」と回答しています。「不動産を裏付けとする債券」は、現状で「投資済み」の年金基金は4%ですが、興味をもっている割合は16%と比較的高めです。

一般機関投資家では、「投資済み」対象として「Jリート」が最も大きく62%にのぼりました。次いで「私募リート」の51%、「不動産を裏付けとする債券」の42%となります。関心が低めなのは「実物不動産」や「国内不動産プライベートファンド」です。「海外リート」は意見が分かれ、19%が「興味あり」とする一方、「興味なし」も72%と多くなっています。

「投資済み」回答割合における前年度からの変化では、年金基金、一般機関投資家のいずれにおいても、「海外不動産プライベートファンド」の増加幅が最も大きく、年金基金で11ポイント、一般機関投資家で4ポイントの増加を記録しています。

資産配分での不動産割合は一般機関投資家で増加傾向
・投資資産配分状況
【年金基金】
国内株式:12.7%(前年度比+1.0ポイント)
外国株式:11.7%(前年度比-0.6ポイント)
国内債券:28.1%(前年度比-0.7ポイント)
外国債券:13.0%(前年度比+1.3ポイント)
不動産:3.3%(前年度比横ばい)
オルタナティブ:12.3%(前年度比-0.5ポイント)
現金及び短期資金:5.4%(前年度比+0.2ポイント)
生保一般勘定:13.5%(前年度比-0.6ポイント)

【一般機関投資家】
現金及び短期金融資産:21.9%(前年度比-1.9ポイント)
株式:7.2%(前年度比+0.5ポイント)
債券:39.7%(前年度比+0.1ポイント)
貸付:28.4%(前年度比-0.1ポイント)
不動産:2.1%(前年度比+0.9ポイント)
オルタナティブ:0.2%(前年度比+0.1ポイント)
その他:0.5%(前年度比+0.4ポイント)

投資における実際の資産配分状況を尋ねた結果を、前年度、今年度の双方に回答した投資家ベースで集計すると、年金基金では「不動産」は前年度比横ばいの3.3%でした。一般機関投資家は0.9ポイントのアップと微増し、2.1%になっています。

・不動産投資で必要なこと(年金基金/一般機関投資家)
個別の不動産投資情報開示の向上:44.4%/24.5%
不動産評価の信頼性向上:41.7%/28.3%
ベンチマークとなる不動産投資インデックス:37.5%/30.2%
不動産投資関連情報の標準化:36.1%/49.1%
不動産に精通した運用担当者(投資家サイド)の育成:30.6%/41.5%
リスクヘッジ手段の充実:23.6%/30.2%
投資アドバイスをするコンサルタント:20.8%/0.0%
不動産投資を一任できる運用会社:19.4%/1.9%
市場規模・投資対象不動産の拡大:18.1%/34.0%
不動産に精通した運用担当者(受託者サイド)の育成:18.1%/9.4%
資産運用に関する受託者責任の明確化:8.3%/1.9%

不動産投資を行うにあたって必要と考えることは何か、それぞれ尋ねたところ、年金基金では「個別の不動産投資関連情報開示の向上」がトップの44.4%になり、以下「不動産評価の信頼性向上」、「ベンチマークとなる不動産投資インデックス」などとなりました。

一方、一般機関投資家では、「不動産投資関連情報の標準化」を求める声が最も強く、49.1%にのぼっています。次いで多いのは「不動産に精通した運用担当者(投資家サイド)の育成」で、3位は「市場規模・投資対象不動産の拡大」でした。

一般機関投資家で3位の市場規模と対象の拡大に関する項目についてみると、年金基金からはあまり求められておらず、全体ランクで9位、割合も18.1%にとどまるなど、見解の差が大きくなっています。

・不動産のESG投資に対する興味
年金基金:32.5%(前年度比+15.8ポイント)
一般機関投資家:49.0%(前年度比+16.9ポイント)

不動産のESG投資に対する興味があるかどうかを尋ねた問いでは、年金基金で32.5%、一般機関投資家で49.0%が「興味あり」としています。前年度に比べ、いずれも2桁増で大きく伸びましたが、依然「興味なし」の回答者を下回っており、一般機関投資家でもおよそ半々に届く程度でした。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

一般社団法人不動産証券化協会 プレスリリース一覧
https://www.ares.or.jp/news/

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