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【pickupニュース】住まいの災害対策、被災経験者はライフライン確保をより強く意識

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住環境研究所が「暮らしとすまい調査」の自然災害編を公開
積水化学工業株式会社 住宅カンパニーの調査研究機関である株式会社住環境研究所は14日、「暮らしと住まい調査」を実施、自然災害編として被災経験や災害対策の実施状況などを尋ねた結果をとりまとめ、公開しました。これからの耐災害住宅のあり方を模索する内容となっています。

調査対象は、沖縄県を除く全国の1972年~2017年に建築されたセキスイハイムに居住する世帯主またはその配偶者、同居する既婚の子どもまたはその配偶者で、1邸につき該当する1人が回答するものとし、インターネット調査方式によって実施されました。実施時期は2017年12月、4,369件の有効回答を得ています。

・現居住住宅における自然災害被災経験
地震被災経験あり:389人(9%)
台風・豪雨・水害被災経験あり:194人(4%)
その他(落雷・大雪など)被災経験あり:186人(4%)
被災経験なし:3,686人(84%)

・被災から平常時生活に戻るまでに要した期間
【地震被災】
1日:16%
2~3日:7%
4日~1週間:14%
1週間超~10日:8%
10日超~2週間:8%
2週間超~1カ月:23%
1カ月超~2カ月:7%
2カ月超~3カ月:11%
3カ月超:6%

【台風・豪雨・水害被災】
1日:31%
2~3日:8%
4日~1週間:14%
1週間超~10日:8%
10日超~2週間:6%
2週間超~1カ月:11%
1カ月超~2カ月:7%
2カ月超~3カ月:7%
3カ月超:7%

【その他被災】
1日:17%
2~3日:11%
4日~1週間:25%
1週間超~10日:8%
10日超~2週間:8%
2週間超~1カ月:12%
1カ月超~2カ月:7%
2カ月超~3カ月:6%
3カ月超:5%

現在の居住住宅で被災した経験がある人に、平常時の生活に戻るまで、どのくらいかかったか尋ねたところ、阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震などの大規模地震経験層は、半数超の55%が10日を超える期間と回答していました。それ以外の被災経験者が38%であるのに比べ、より長い日数がかかっています。

台風や豪雨、水害被災では1日で平常生活に戻れた人が31%と最多である一方、地震被災では、2週間超~1カ月が23%で最多となった点からも、日常生活を取り戻すまでに長い期間を要する傾向が強いことがうかがえるでしょう。

・苦労したこと
【地震被災】
ガソリン・灯油の入手困難:54%
自宅の水道が使えない・水の入手困難:48%
3日以上入浴できない:43%
水洗トイレが使えない:38%
食料の入手困難:38%
停電・計画停電などで電気が使えない:37%

【台風・豪雨・水害被災】
家の片付け・掃除:約21%
破損物などの処分:約12%
片付け・修理など復旧にかかる費用:約10%
その他:約10%
水洗トイレが使えない:約9%
水道が使えない・水の入手困難:約9%

【その他被災】
その他:約20%
家の片付け・掃除:約12%
停電・計画停電などで電気が使えない:約11%
3日以上入浴できない:約11%
ガソリン・灯油の入手困難:約10%
片付け・修理など復旧にかかる費用:約9%

被災後に苦労したことを尋ねた結果では、地震被災の場合、「ガソリン・灯油の入手困難」が54%と最多で、以下「水の入手困難」や「3日以上入浴できない」、「水洗トイレが使えない」などライフラインに関わる項目が上位に集まりました。それ以外の被災で、片付けや掃除の大変さが目立つのとはかなり傾向が異なります。

・現在行っている災害対策
【地震被災あり】
携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品などの準備:約65%
飲料水ストック:63%
カセットコンロやカセットボンベのストック:57%
非常時食料準備:約51%
家具の固定・転倒防止:48%
保険の内容確認と見直しの定期実施:約39%
寝室・居室に背の高い家具や置き家具を置かない:約38%
風呂の水をためおく:35%

【被災経験なし】
携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品などの準備:約57%
飲料水ストック:50%
カセットコンロやカセットボンベのストック:46%
非常時食料準備:約42%
家具の固定・転倒防止:31%
保険の内容確認と見直しの定期実施:約29%
寝室・居室に背の高い家具や置き家具を置かない:約38%
風呂の水をためおく:17%

自宅で現在実施している災害対策については、やはり被災経験があると全般的に対策の実施率も高く、地震被災経験者ではとくにエネルギーや水関連の準備が積極的になされていました。被災経験なしの人と大きく回答率に差が現れたのは、「風呂水のためおき」の18ポイント、「家具の固定・転倒防止」の17ポイント、「飲料水ストック」の13ポイントなどです。

エネルギー備蓄の難しさが顕著、太陽光発電搭載住宅では苦労が軽減か
・現在未実施ながら取り組むべき対策
【地震被災あり】
家族との連絡方法取り決め:約33%
非常用トイレの準備:約31%
貴重品などの持ち出し準備:約27%
食料準備:約26%
家具の固定・転倒防止:約21%
保険の見直し:約20%
消化器準備:約20%
ガソリン・灯油の予備ストック:18%

【被災経験なし】
家族との連絡方法取り決め:約33%
非常用トイレの準備:約28%
貴重品などの持ち出し準備:約29%
食料準備:約32%
家具の固定・転倒防止:約25%
保険の見直し:約23%
消化器準備:約20%
ガソリン・灯油の予備ストック:11%

現在の住宅では行えていないものの、取り組むべきだと考えている災害対策について尋ねた結果では、被災経験のない人出は、「食料の準備」を挙げる人が多かったのに対し、地震被災経験のある人ではエネルギーや水などライフライン関連の項目を挙げる人が多く、とくに「ガソリン・灯油の予備ストック」では、被災経験のない人との差が7ポイントもありました。

被災後に苦労した経験が反映されていると考えられ、水に比べ、ガソリンや灯油などエネルギー関連はよりストックが難しい現状がみてとれる結果になっています。

・太陽光発電搭載有無での被災苦労の違い
【住み始めから搭載】
ガソリン・灯油の入手困難:49%
停電・計画停電などで電気が使えない:33%
寒い時期なのに暖房機器が使えない:18%

【住み始めに搭載せず】
ガソリン・灯油の入手困難:57%
停電・計画停電などで電気が使えない:40%
寒い時期なのに暖房機器が使えない:29%

エネルギーに関連し、太陽光発電搭載住宅がどの程度有効かをみるため、住み始め時の搭載有無で被災後に苦労したことの回答を比較したところ、「ガソリン・灯油の入手困難」の回答は8ポイント、「電気が使えない」は7ポイント、「暖房機器が使えない」は11ポイントと、いずれも太陽光発電を住まいにはじめから搭載していた人の方が低い回答率となっていました。

太陽光発電により、普段からの対策が難しく、影響も大きいライフラインのエネルギー関連で、被災後の苦労が軽減される可能性が高いことが分かります。

・被災経験別住宅設備の後付け設置率
【太陽光発電】
地震被災あり:23.7%
被災経験なし:14.4%

【エコキュート・電気温水器】
地震被災あり:29.1%
被災経験なし:14.8%

【家庭用蓄電池】
地震被災あり:3.0%
被災経験なし:2.8%

住宅設備に関し、住み始めたときには未搭載だったものの、後から取り付けた設置率を地震の被災経験があるかどうかで比較した結果、太陽光発電では被災経験のある人の方が9.3ポイント高くなっています。エコキュートや電気温水器は14.3ポイントとさらに差が大きく、被災経験ありの人では3割近くの後付け設置率になっていました。

あまりまだ一般に普及していないものの、家庭用蓄電池についても、被災経験がある人の方が0.2ポイント高い設置率となっています。自家発電や住まいの電化に関わる設備は、災害時のライフライン途脱を意識した対策としても、経験者に支持され広がりをみせているようです。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

株式会社住環境研究所 プレスリリース
http://www.sekisui.co.jp/

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