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収益物件

この物件は得か損か?知っておきたい見分け方のコツ!

不動産投資の成否は物件選定から始まる!
近年、円建ての預金のみに頼るのではなく、さまざまなかたちでの資産形成、所得アップを目指す方が増えています。ニーズの上昇に伴いその手段も多様化していますが、比較的安定した資産として確保し、運用・売却も可能なものとして不動産の購入を検討する方も多いようです。

しかし、自らや将来の相続人などの自居住用としても、投資用としても、当然ながら資産性の低下が目に見えている物件は購入したくありませんね。まとまった額で購入するものでもありますから、できる限り得な物件を見定めたいと思われるでしょう。そこで今回は、得する物件と損する物件の見分け方を解説します。

不動産はひとつとして同じものがなく、それゆえ評価が難しいという性格をもっています。立地や築年数、表面利回りなどさまざまな指標が考えられますが、それらのうちいずれかひとつをとって得する物件、優良な収益物件と判断することはできません。あくまで複合的な要素で成り立つものとして、総合力を評価していくことが重要です。

周囲の相場より安いから、未公開物件だからと飛びつけば必ず失敗します。しっかりとした情報収集のもと、市場にある多くの供給案件の中から、購入に値する物件を見極めていかねばならないことをまず理解しましょう。

空室になりにくいかどうか選ぶ側になって考える
高い資産性を長く維持し、収益優良物件となるのは、賃貸に出したとき空室リスクが低い物件です。そこでまず借りる入居者側の視点に立って考えてみましょう。駅からの距離はどうか、都心や中心街へのアクセスは良いか、沿線の人気度、買い物の利便性、公共施設・医療機関までの距離、自然環境、近隣の発生音や日照条件はどうかといった基本項目からチェックします。

住居系でも事務所系でも、最寄り駅から近いことは大きなメリットであり、ターミナル駅に直結していたり、利用可能路線が多かったりすることはプラス要因となりますが、その分、人の往来や交通量は増え、繁華街も近くなるため、ファミリー層向けの住宅や喧騒を嫌う居住者が想定されるこだわりの住宅などでは、多少遠くなっても、閑静な環境が高く評価される可能性もあります。逆に、店舗系などでは多少騒音が気になっても、多くの人が行き交う交通量の多さが重要です。対象を具体的にイメージしながら、目的に合う物件か考えましょう。

マンションなどの場合は、管理会社がしっかりとしたメンテナンスや管理人常駐サービスを付けるなどして、共有部分を美しく保っているか、清掃は行き届いているか、問い合わせやクレーム対応は迅速かといった点もポイントになります。長期修繕計画がきちんと設定され、運用されているかも重要です。修繕計画や履歴は長期的な資産性に大きく影響を与えますから、築年数だけで判断せず、管理が行き届いている物件を選ぶようにしてください。

設備や間取りが時代に合っているかもポイントになります。住宅系ならばユニットバスよりも浴室とトイレが独立している方が良いでしょう。オートロックや防犯カメラの設置などセキュリティ面の充実も評価に影響を与える要素となります。事務所系・物流系では、近年とくに高機能な物件が好まれる傾向があります。そうした求められる設備がすでにある、または導入対応しやすい物件が空室の出にくい物件、つまりニーズが高く得をする物件となるでしょう。

市場特徴や利回りをチェック
物件の特徴に関する情報を収集したら、次は該当する市場の動向と照らし合わせてみます。ファミリー層が多く居住する地域、沿線や近隣に大学が多い地域、高齢化が進んでいる地域など、特性に応じて見込まれるニーズは全く異なります。

大学が多ければ学生のワンルーム需要が高いと考えられますが、高齢化がすでに進んでいる地域に広めの一戸建て物件などはあまり引きがないでしょう。インターネットから自治体や国土交通省などが公開している統計資料にアクセスすると、詳しい地域の人口構成や世帯数、近年の動向などを見ることができますので、参考にしてみてください。

投資用で不動産を購入する場合、表面利回りについ意識がいきがちですが、収益性の高い得な物件かどうかは、家賃収入や購入価額、必要経費を加味した実質の利回りで判断しなければなりません。安定した家賃収入が見込め、管理費や修繕積立金、税金などのコストは無理なく抑えられる物件、そして購入時の価格が安いことが重要です。

販売資料にある表面利回りに左右されず、実際に手元へと残っていく収益と直結した利回りを高くできるよう、物件を精査しましょう。高額な新築より、スペックや条件が揃ったリーズナブルな中古物件に注目すると良いケースはしばしばです。なお購入する際は、やはり実際の物件を自分の目で確認し、書類からは分からない環境条件や詳細部分など、気になる点がないかチェックすることを強くお勧めします。

いかがですか。こうしたステップを踏みながら物件を見極めていけば、自然と候補が絞られてくることでしょう。購入後のシーンを具体的に想像しながら、目的に見合った特徴をどれだけ有しているか、高い水準で満たしているか、多角的な分析に基づき判断するよう努めてくださいね。

(画像は写真素材 足成より)

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