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【pickupニュース】首都圏マンション、中古値上がり率と新築価格指数が逆相関関係に

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スタイルアクトがマンション資産性に関する最新調査結果を公開
マンション情報サイトの「住まいサーフィン」を運営するスタイルアクト株式会社(以下、スタイルアクト)は10日、2021年度版の分譲年別及び行政区別による中古マンション値上がり率の資料データをまとめ、公開を開始しました。

この調査は、どの年に、どの場所のマンションを購入した人が資産性として実際にどの程度得をしたのか、また損をしたのか、動向をみることができるもので、使用されたデータは2019年7月から2020年6月に各不動産仲介会社を通じて売却された区分所有マンションの情報を「住まいサーフィン」が独自に収集したものとなっています。

こうして得られたデータサンプルをもとに、新築時と中古売出価格を住戸単位で比較し、それぞれの中古値上がり率を算出して分析を行いました。

・首都圏の中古値上がり率/新築価格指数
【中古値上がり率】
2003年:約+4%
2004年:約+10%
2005年:約+9.8%
2006年:約-0.4%
2007年:約-7.8%
2008年:約-12%
2009年:約-6.2%
2010年:約+0.5%
2011年:約+8.5%
2012年:約+10.3%
2013年:約+13%
2014年:約+10.2%
2015年:約+3.8%
2016年:約+1%
2017年:約-0.5%
2018年:約+1.7%

【新築価格指数】
2003年:1
2004年:約0.97
2005年:約0.95
2006年:約1.02
2007年:約1.1
2008年:約1.14
2009年:約1.13
2010年:約1.18
2011年:約1.12
2012年:約1.13
2013年:約1.15
2014年:約1.21
2015年:約1.35
2016年:約1.41
2017年:約1.5
2018年:約1.56

首都圏のマンションにおける分譲年別の中古値上がり率と新築価格指数を2003年から2018年にかけてみていくと、2003年を1とした新築価格指数は2005年までわずかな下落をみせたのち、上昇へと転じ、2009年と2011年にはやや下落しましたが、2011年以降は上昇基調を続けていました。とくに2014年以降は顕著な上昇がみられています。

一方、中古値上がり率は2004年にいったん高まりをみせ、2005年から2008年にかけて急落、2008年でおよそ-12%と非常に低い水準まで落ち込みました。2008年分譲マンションは値上がり率が低いといえます。

しかしここを底として2013年にかけては上昇基調となり、2013年には+13%程度まで高まりました。まださほど新築価格指数が上昇していない時点で最高水準の値上がり率となっており、2013年マンションのお得度が光ります。

2013年から2017年にかけては再び値上がり率が低下、2017年にはわずかながらマイナス水準になりました。2018年でやや戻したものの、低い推移となっています。

全体傾向として、近年の首都圏中古マンションの値上がり率と新築価格指数は逆相関の関係になっていることがうかがわれました。

2018年竣工物件では首都圏都区部のみ値上がり率プラス
2003年から2018年の分譲年別に、首都圏のエリア別値上がり率をみると、東京23区は2008年と2017年に、わずかながらマイナス水準へ入ったものの、それ以外の分譲年ではプラスを維持していました。直近、2018年竣工物件でも約2.3%のプラスになっています。

これに対し、東京市部や神奈川県、埼玉県、千葉県エリアでは、ほとんどの分譲年の値上がり率がマイナス水準での推移になりました。例外的に2012年、2013年の神奈川県、2013年、2014年の東京市部がプラス水準となっています。2018年竣工物件では、これら4エリアの値上がり率はいずれも0未満~-5%程度と、マイナス水準でした。

・東京23区中古マンション値上がり率総計ベスト5(2018年値上がり率)
1位 中央区:30.6%(8.5%)
2位 港区:29.9%(6.1%)
3位 台東区:25.3%(2.1%)
4位 千代田区:24.1%(4.9%)
5位 渋谷区:23.8%(5.0%)

東京23区の中古マンション値上がり率を2003年から2018年の総計データでランキング化すると、トップは「中央区」の30.6%でした。2位には僅差で「港区」の29.9%が続き、3位は「台東区」の25.3%、以下、4位に「千代田区」の24.1%、5位「渋谷区」23.8%などと続きました。

トップの中央区は2018年の物件も8.5%と高めになっています。千代田区、港区、中央区といった都心3区は中古値上がり率がとくに高いエリアとなっていました。台東区などは地名ブランド力ではやや劣るものの、都心へのアクセスの良さが評価され、高い値上がり率になっています。

・東京市部中古マンション値上がり率総計ベスト5(2018年値上がり率)
1位 武蔵野市:2.1%(-1.4%)
2位 小金井市:-0.9%
3位 三鷹市:-1.4%
4位 狛江市:-3.8%
5位 国立市:-4.4%

東京市部の場合では、総計で最も中古値上がり率が高かったのは「武蔵野市」で唯一プラス水準の2.1%となっていました。2位は「小金井市」の-0.9%です。

3位には「三鷹市」が-1.4%でランクインしましたが、三鷹市は分譲年による差が大きく、2004年や2005年では15%前後の高水準が記録された一方、2011年には-23.0%の低水準もみられています。2018年データはなく、直近の2017年データは-12.4%でした。

・神奈川県中古マンション値上がり率総計ベスト5(2018年値上がり率)
1位 横浜市西区:20.7%(-1.7%)
2位 川崎市幸区:9.4%
2位 川崎市中原区:9.4%(3.7%)
4位 横浜市中区:8.1%(-5.7%)
5位 相模原市緑区:7.9%

神奈川県の場合、中古値上がり率が最も高かったのは「横浜市西区」で、総計20.7%と高水準でした。同エリアはみなとみらい駅や横浜駅との距離が近く、大規模タワーマンションなど高い資産価値が維持されやすい物件が多いため、上位になったと考えられます。

2位は「川崎市幸区」と「川崎市中原区」の9.4%でした。こちらには複数路線が乗り入れており、東京や横浜へのアクセス至便となっている武蔵小杉駅、川崎駅がそれぞれにあり、これら駅周辺のタワーマンションが全体を押し上げていました。中原区は2018年物件でも3.7%とプラス水準になっています。

・埼玉県中古マンション値上がり率総計ベスト5(2018年値上がり率)
1位 さいたま市大宮区:6.7%
2位 さいたま市浦和区:4.7%(6.9%)
3位 戸田市:-2.3%
4位 さいたま市北区:-2.4%
5位 さいたま市中央区:-2.7%

埼玉県の場合、中古値上がり率が高いのは「さいたま市大宮区」がトップで6.7%、2位は「さいたま市浦和区」の4.7%でした。トップ2がプラス水準で、3位以下はマイナスとなっています。全体に利便性の高い駅のあるエリア、学区人気の高いエリアで値上がり率が高い傾向となりました。

・千葉県中古マンション値上がり率総計ベスト5(2018年値上がり率)
1位 成田市:10.7%
2位 浦安市:2.1%
3位 千葉市緑区:-2.2%
4位 我孫子市:-5.1%
5位 千葉市中央区:-6.9%(9.3%)

千葉県では「成田市」の中古値上がり率が10.7%で群を抜いて高く、2位が「浦安市」の2.1%でした。3位以下はマイナス水準となります。トップの成田市については、データのない年が多くを占めたため、やや数値として信用性に欠ける部分もあるでしょう。

5位の「千葉市中央区」は2007年や2008年は2桁マイナスとなっているものの、直近2018年竣工物件では9.3%と高い数値でした。千葉県の場合、都心アクセスの良いエリアや、空港・データセンターなど産業需要が増加したエリアにおいて、高い値上がり率が記録されています。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

スタイルアクト株式会社によるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000205.000007875.html

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