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【pickupニュース】空き家活用意向は7割超も、約半数が物件を5年以上放置

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ジェクトワンが空き家所有者の意識と実態を調査
全国で深刻化を増す空き家問題の解決を目指し、独自の空き家活用サービスなどを展開する株式会社ジェクトワンは23日、「空き家所有者の意識・実態に関する調査」を行い、その結果をとりまとめて公開しました。

調査は、首都圏の1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)に空き家物件を所有する30代~60代の男女300人を対象に、2020年1月27日~1月30日の期間、インターネット・アンケート方式で実施しています。

なおここでいう「空き家」とは、戸建て、区分マンション、1棟マンション・アパート、1棟ビル、セカンドハウス、店舗を対象とし、所有者自身が「空き家」と認識している物件を指すものとしました。

・空き家のイメージ
売却したくてもできない:31.3%
リフォームやリノベーションにお金がかかる:29.7%
固定資産税が高い:28.3%
活用方法が少ない:24.7%
火災の危険がある:23.7%
倒壊する危険がある:16.7%
不審者が住み着く危険がある:16.7%
近隣トラブルになる:15.3%
家具や荷物の置き場に困らない:14.3%
賃貸にして家賃収入が得られる:14.0%
汚い:11.7%
将来住宅に困らない:11.3%
店舗賃貸でテナント料が得られる:3.3%
その他:0.7%
特になし:24.0%

まず、自己所有の不動産にかかわらず、一般的イメージとして、空き家についてどう思うか複数回答可で尋ねたところ、トップは「売却したくてもできない」の31.3%で、2位は「リフォームやリノベーションにお金がかかる」の29.7%、3位が「固定資産税が高い」の28.3%でした。マイナスの資産になってしまうというネガティブなイメージが上位に並んでいます。

プラスのイメージは、9位の「家具や荷物の置き場に困らない」という14.3%までみられず、続く10位でようやく「住居の賃貸にして家賃収入が得られる」の14.0%がランクインするという結果でした。しっかり資産として活用し、運用することができるといったポジティブなイメージは、あまり持たれていないことが分かります。

年代別では、年齢が上がるほど「売却したくてもできない」ものと考える傾向が強まり、30代ではこの売却不安を抱く人が19.0%でしたが、60代になると36.3%まで高まっていました。一方、火災や倒壊の危険、不審者が住み着くといったリスク意識は若年層の方がおよそ高めで、30代、40代がとくに不安視しています。

「家具や荷物の置き場に困らない」という回答は、プラスイメージのトップですが、年代による差が激しく、30代や40代では5%未満でしたが、60代に限ると26.4%の高さを記録していました。シニア層が空き家を積極的に活用せず、とりあえずの倉庫や物置代わりにしている可能性が高いといえるでしょう。

・空き家の活用意向
活用したい:39.7%
やや活用したい:32.2%
あまり活用したくない:8.5%
活用したくない:19.6%

自身が所有している空き家について、今後どの程度活用したいと思うか尋ねたところ、「活用したい」が39.7%、「やや活用したい」が32.2%で、合計71.9%の人が活用意向を持っていました。年代別では30代の「活用したい」が50.0%と高かったほか、「活用したい」と「やや活用したい」の合計では、40代で8割近くにのぼる高さとなっています。

金銭的不安とアイデアの欠如で放置するケースが多数
・空き家になってからの経過年数
【戸建て】
半年未満:8.8%
半年以上1年未満:6.0%
1年以上2年未満:9.3%
2年以上3年未満:15.4%
3年以上4年未満:7.1%
4年以上5年未満:6.6%
5年以上:46.7%

【区分マンション】
半年未満:16.9%
半年以上1年未満:18.3%
1年以上2年未満:7.0%
2年以上3年未満:8.5%
3年以上4年未満:4.2%
4年以上5年未満:2.8%
5年以上:42.3%

所有する空き家物件について、空き家となってからどれくらいの年数が経過しているか尋ねた結果では、戸建てタイプで「5年以上」が46.7%と圧倒的に多くなっていました。1年以上が経過しているケースを合計すると、85.2%にものぼります。

また区分マンションでも、「5年以上」が42.3%と多く、「半年未満」や「半年以上1年未満」もそれぞれ17~18%程度みられたものの、1年以上の合計は64.8%になりました。区分マンションの方が、戸建てに比べると一時的に空けている人も多いようですが、5年以上では戸建て、区分マンションの別なく、まとまった期間、放置してしまう傾向がみられます。

・空き家放置の理由
何をするにもお金がかかる:35.0%
活用したいがどうしたらよいか分からない:30.7%
建物に価値がなさそう:23.7%
老朽化がひどい:23.3%
リフォームしないと活用できない:22.0%
家具などがあり処分に困っている:20.0%
活用しても少しの利益しか得られない:13.7%
相談相手がいない:12.0%
売却できなかった:10.0%
愛着があり売却や賃貸にしたくない:9.3%
先祖から受け継いでいるので心苦しい:8.7%
相続に問題があり決められない:5.7%
賃貸しようとしたができなかった:4.3%
その他:0.7%
特になし:24.3%

空き家について困っていること、放置となっている理由を複数回答可で選択してもらうと、「何をするにもお金がかかる」からが最も多く、35.0%でした。30代では4.8%と少数でしたが、40代・50代の回答率がとくに高くなっています。

次ぐ2位は「活用したいがどうしたらよいか分からない」の30.7%で、何から始めればよいか見当がつかないために放置しているケースも多いと分かりました。以下「建物に価値がなさそう」の23.7%、「老朽化がひどい」の23.3%などと続きます。

「リフォームしないと活用できる状態ではない」という回答も22.0%と2割を超えており、所有物件の経年劣化が進んで修繕や改修の必要性が高まり、費用面の悩みが大きくなって、活用に二の足を踏んでいる人も少なくないと考えられました。

また年代が上がると、「先祖から受け継いでいるので心苦しい」という回答も増え、30代では5%未満ですが、60代になると24.2%にのぼっています。大事な資産という意識が、かえって活用を妨げ、実行に移せなくなる人もあるようです。

・希望する空き家活用方法
売却:61.0%
自分や家族が住む:30.0%
賃貸にして家賃収入を得る:25.3%
別荘として使う:14.7%
解体して土地を活用:13.7%
地域貢献に活用:13.3%
行政などで利用してもらう:9.7%
店舗賃貸でテナント料を得る:7.7%
寄付:5.3%
その他:0.7%

空き家を活用するとして、どのように活用したいか複数回答可で尋ねると、「売却したい」が最も多く、61.0%でした。全年代でトップでしたが、とくに60代では73.6%と圧倒的に多くなっています。30代の38.1%とは倍近い開きがありました。

2位は「自分や家族が住む」の30.0%で、こちらは5%程度の開きながら、若年層ほど高めでした。3位は「賃貸にして家賃収入を得る」の25.3%、4位が「別荘として使う」の14.7%になっています。

5位の「解体して土地を活用したい」や、6位の「地域貢献に活用したい」は30代で回答率が高く、年代が上がると低めになっていました。年配層は売却による現金化を第一に考え、若年層は自らの実需に合わせたり、社会貢献に使ったりしたいと考える傾向があるようです。

・賃貸で期待する月額賃料
賃料が得られなくても活用したい:9.7%
5万円未満:10.0%
5万~10万円未満:25.3%
10万~15万円未満:15.7%
15万~20万円未満:8.7%
20万~50万円未満:8.0%
50万~100万円未満:1.3%
100万円以上:2.3%
いくら賃料が得られても活用したくない:19.0%

所有する空き家物件を今後活用するとしたら、毎月どの程度の賃料を得たいと考えるか問うと、「5万~10万円未満」の25.3%が最多で、次いで「10万~15万円未満」の15.7%、「5万円未満」の10.0%となりました。

「賃料が得られなくても活用したい」という人が約1割、「いくら賃料が得られても活用したくない」という人が約2割みられましたが、15万円未満で半数を超え、さほど期待額は高くないことがうかがわれます。

年代別では「5万~10万円未満」は60代で多く、一方、30代は「10万~15万円未満」、「20万~50万円未満」を選んだ人が最多になり、意識に違いがみられました。30代は他年代より高い賃料を望んでいるようです。

・想定するリフォーム/リノベーション費用
5万円未満:8.3%
5万~10万円未満:1.6%
10万~50万円未満:4.7%
50万~100万円未満:7.9%
100万~200万円未満:11.9%
200万~300万円未満:12.6%
300万~400万円未満:9.1%
400万~500万円未満:11.9%
500万~750万円未満:7.5%
750万~1,000万円未満:6.3%
1,000万円以上:18.2%

所有する空き家をリフォームまたはリノベーションするとしたら、どの程度費用がかかると思うか尋ねると、回答は割れたものの、「1,000万円以上」が18.2%で最多になりました。次いで「200万~300万円未満」の12.6%、「100万~200万円未満」と「400万~500万円未満」の11.9%となります。

かなりまとまった出費になると想定する人が多く、その点も活用を妨げているとみられました。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

株式会社ジェクトワンによるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000039551.html

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