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【pickupニュース】19年度3Qのリフォーム工事受注高、全体で微増も住宅は大幅減

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国土交通省がリフォーム・リニューアル工事の最新動向を発表
国土交通省は10日、2019年度第3四半期受注分の建築物リフォーム・リニューアル工事に関する調査報告書を公開しました。リフォームなどの市場規模やその動向を把握することを目的に2008年度から実施されているもので、2018年度調査からは半期ごとから四半期ごとでの発表となるなど、よりタイムリーなデータ提供がなされるようになってきています。

調査対象は建設業許可業者の5,000者で、業種別・年間完成工事高別に分類し、大規模事業者は全数、それ以外の事業者は無作為抽出により選び出し、調査票用紙を郵送して依頼する形式が採られています。

調査対象の工事は、2019年10月1日~12月31日の期間に受注された元請工事、別棟増築を除く増築工事、全面改築を除く一部改築工事、改装・改修工事、維持・修理工事が該当となります。

・受注高
全体合計:3兆341億円(前年同期比+0.5%)
住宅:8,511億円(前年同期比-20.6%)
非住宅建築物:2兆1,830億円(前年同期比+12.2%)

2019年度第3四半期における、リフォーム・リニューアル工事(RR工事)の受注高は、合計で3兆341億円となり、前年同期より0.5%の増加となりました。2018年度の第4四半期以降、前年同期比で2桁プラスの受注高を続けてきましたが、ここへ来て一服するかたちとなっています。

内訳をみると、住宅にかかるRR工事が8,511億円で、前年同期より20.6%の減少と大きく低下していました。一方、非住宅建築物における受注高は2兆1,830億円で、前年同期比12.2%の増加と、なお活況さをキープしています。

・工事種類別受注高
【住宅】
増築工事:164億円(前年同期比-4.0%)
一部改築工事:477億円(前年同期比+103.2%)
改装・改修工事:6,177億円(前年同期比-22.2%)
維持・修理工事:1,694億円(前年同期比-28.8%)

【非住宅建築物】
増築工事:963億円(前年同期比+48.7%)
一部改築工事:586億円(前年同期比-23.8%)
改装・改修工事/維持・修理工事:2兆281億円(前年同期比+12.4%)

受注高をさらに工事種類別で分類、集計すると、住宅では「一部改築工事」が前年同期より103.2%の大幅増にあたる477億円となったものの、それ以外の工事タイプが前年同期を下回り、全体でマイナスになっていました。

「増築工事」は4.0%の減と小幅ですが、「改装・改修工事」や「維持・修理工事」の落ち込みが激しく、それぞれ前年同期比で22.2%、28.8%のマイナスになりました。

非住宅建築物では、逆に「一部改築工事」が前年同期より23.8%の減少と、全体に占める額は小さいものの大幅減になり、それ以外の工事出来高が伸びていました。「増築工事」は前年同期より48.7%の増加で963億円、改装・改修工事と維持・修理工事の合計は、12.4%増加して2兆281億円になっています。

工事目的は劣化部位の更新・修繕が最多で、2位は省エネ対策に
・業種別の受注高
【住宅】
建築工事業:5,646億円(前年同期比-13.2%)
職別工事業:1,976億円(前年同期比-22.5%)
管工事業:416億円(前年同期比-51.6%)
一般土木建築工事業:301億円(前年同期比+28.7%)
電気、機械器具設置工事業:119億円(前年同期比-79.2%)

【非住宅建築物】
建築工事業:8,066億円(前年同期比+21.8%)
電気、機械器具設置校事業:4,286億円(前年同期比+29.4%)
一般土木建築工事業:3,491億円(前年同期比-18.1%)
職別工事業:3,162億円(前年同期比+60.3%)
管工事業:2,745億円(前年同期比-13.8%)

業種別の受注高をトップ5でみると、住宅関連では4位の「一般土木建築工事業」のみ、前年同期を上回りましたが、それ以外が大幅減となっています。最多は「建築工事業」の5,646億円、2位が「職別工事業」の1,976億円でした。

非住宅建築物では、3位の「一般土木建築工事業」と、5位の「管工事業」がややまとまった出来高減少で、それぞれ18.1%、13.8%の前年同期比減になっていますが、それ以外は大幅にアップしました。最も多いのは、やはり「建築工事業」で8,066億円、2位が「電気、機械器具設置工事業」の4,286億円です。

・用途/構造別受注高
【住宅】
木造・一戸建住宅:3,964億円(前年同期比-23.5%)
コンクリート系構造・共同住宅:3,527億円(前年同期比-1.5%)
鉄骨造・一戸建住宅:237億円(前年同期比-31.1%)

【非住宅建築物】
コンクリート系構造・事務所:3,468億円(前年同期比+29.8%)
鉄骨造・生産施設(工場、作業場):2,854億円(前年同期比+61.5%)
コンクリート系構造・その他の非住宅建築物:2,734億円(前年同期比+6.0%)

用途と構造別の組み合わせで、出来高を分析すると、住宅では「木造」の「一戸建住宅」が最多で3,964億円でしたが、前年同期に比べると23.5%減少していました。2位は「コンクリート系構造」の「共同住宅」で、ほぼ前年並みの3,627億円、3位が「鉄骨造」の「一戸建住宅」、31.1%と大幅減の237億円でした。

非住宅建築物では、「コンクリート系構造」の「事務所」が最も多く、前年同期より29.8%伸びて3,468億円を記録しました。2位はさらに増加幅の大きい「鉄骨造」の「生産施設」で、61.5%アップの2,854億円になっています。

・工事目的別受注件数
【住宅】
劣化や壊れた部位の更新・修繕:1,662,776件(前年同期比+2.0%)
省エネルギー対策:46,936件(前年同期比-30.3%)
高齢者・身体障害者対応:20,039件(前年同期比-47.0%)

【非住宅建築物】
劣化や壊れた部位の更新・修繕::613,820件(前年同期比-5.4%)
省エネルギー対策:46,930件(前年同期比+64.0%)
防災・防犯・安全性向上:24,658件(前年同期比+52.2%)

工事目的別に受注件数を調べると、住宅では「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が最も多く、前年同期比で2.0%の増加となる1,662,776件でした。他の目的項目に比べて群を抜いて多く、住宅のRR工事は、主にこの修繕関連で行われています。

次ぐ2位は「省エネルギー対策」ですが、前年同期より30.3%減少し、46,936件にとどまりました。3位の「高齢者・身体障害者対応」も47.0%減少し、20,039件になっています。

非住宅建築物では、住宅と同様「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が最多でしたが、こちらは前年同期より5.4%減少し、613,820件となりました。2位も同じく「省エネルギー対策」ですが、前年同期比で64.0%と大幅にアップし、46,930件を数えました。3位が「防災・防犯・安全性向上」で、前年同期比52.2%増の24,658件となっています。

・工事部位別受注件数
【住宅】
給水給湯排水衛生器具設備:468,231件(前年同期比-20.3%)
内装:370,702件(前年同期比-0.7%)
建具:258,549件(前年同期比+30.7%)

【非住宅建築物】
電気設備:225,539件(前年同期比+30.6%)
内装:155,808件(前年同期比-7.4%)
空気調和換気設備:100,976件(前年同期比-12.6%)

工事部位別に受注件数を調べた結果では、住宅の場合、「給水給湯排水衛生器具設備」が最多で、前年同期より20.3%の減少となったものの、なお468,231件のトップになっていました。2位はほぼ前年並みだった「内装」の370,702件、3位が前年同期より大幅に増加した「建具」で、258,549件となっています。

非住宅建築物では、「電気設備」が最も多く、前年同期より30.6%増えて225,539件になりました。2位は「内装」で、前年同期より7.4%減少しましたが、155,808件にのぼっています。3位は「空気調和換気設備」で、こちらも12.6%の減少と前年同期に比べると少ないものの、10万件超えを維持していました。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

国土交通省 報道発表資料
http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000900.html

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