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【pickupニュース】19年12月都心大規模ビルの空室率、0.5%台へ低下

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三幸エステートが最新のオフィスマーケットレポートを公開
三幸エステート株式会社は15日、2019年12月期のデータをまとめた全国主要都市におけるオフィスマーケットレポートを公開しました。東京都心5区大規模ビルのほか、大阪市大規模ビル、名古屋市、札幌市、仙台市、福岡市の各市場における最新動向をみることができます。

・調査定義
東京都心5区:千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大規模ビル:1フロア面積200坪以上の賃貸オフィスビル
現空面積:現在テナント未入居で契約後すぐ入居可能な物件面積の合計
募集面積:各統計日時点で公開されているテナント募集面積の合計

この調査における用語の定義などは上記の通りで、統計開始日は1994年1月1日となっています。

・主要経済指標
【実質GDP成長率予測】
2019年度:0.8%
2020年度:0.6%
2021年度:0.8%

【失業率予測】
2019年度:2.4%
2020年度:2.5%
2021年度:2.5%

オフィスニーズに大きな影響を与える主要経済指標として、実質GDP成長率と失業率についてみると、株式会社ニッセイ基礎研究所では、2019年度以降3年間の実質GDP成長率について、0.8%、0.6%、0.8%の推移と予測しています。

プラス成長は保たれるものの、東京オリンピック・パラリンピックを主とする国際イベントが終了した後には、景気押し上げ効果が失われ、停滞傾向が強まってくると見込まれました。しかしさらにそののち、2021年度後半に入ると、年率1%を再び上回るようになるともみられています。

失業率については、2019年11月の完全失業率が前月より0.2ポイント低下し、2.2%となりました。労働需給の逼迫状況は変わらず、人手不足が深刻な分野も多く生まれています。有効求人倍率は2カ月連続の横ばい、先行指標となる新規求人倍率は0.12ポイント低下し、わずかに悪化しました。2019年度の失業率は2.4%の見通しで、2020年度、2021年度も大きな変化はなく、低水準の2.5%付近で推移するとみられます。

・都心5区大規模ビルの空室動向
空室率:0.59%(前月比-0.09ポイント)
現空面積:39,831坪(前月比-4,940坪)

東京都心5区大規模ビルにおける2019年12月時点の空室率は0.59%で、前月より0.09ポイント低下しました。2カ月連続のマイナスになったほか、2019年3月以来の0.5%台というきわめて低い水準へと突入しています。オフィスニーズは旺盛な状態が維持され、既存ビルにおける空室床消化が進みました。

現空面積も減少傾向を続けており、前月より4,940坪減って、4万坪を割り込み、39,831坪となりました。4万坪を下回ったのは9カ月ぶりのことになります。市場の品薄感はさらに強まったといえるでしょう。

賃料もさらに上昇、2020年に大量供給を迎えるも供給過剰不安はほぼみられず
・都心5区大規模ビルの募集動向
募集賃料:月額坪あたり31,293円(前月比+116円)
募集面積:205,753坪(前月比-2,382坪)

2019年12月末時点の、都心5区大規模ビルにおける平均募集賃料は、共益費込みで月額坪あたり31,293円となりました。前月より116円上昇、5カ月連続でプラスになっています。上昇幅は緩やかですが、ごく低い空室率と底堅いニーズを背景に、既存ビルでも賃料引き上げの動きが続いたことから、上昇基調となりました。

募集面積は205,753坪で、前月より2,382坪減少、こちらをみても需給バランスがさらに引き締まったものとなってきていることがうかがわれます。

・今後の新規供給面積予測
2020年:20万坪超
2021年:7万坪前後
2022年:7万坪前後
過去10年平均:14.4万坪

品薄感の強いオフィス市場ですが、今後の動向はどうなるでしょうか。大規模ビル新規供給面積の予測をみると、2020年には2012年、2018年に続く20万坪超の大量供給が見込まれており、2010年以降で3回目となるまとまった供給量がありますが、すでにその9割以上のスペースでテナント誘致の目途がついているとされています。

多くの供給量も確実に消化するニーズの強さから、供給過剰に陥る可能性は低く、空室率や募集条件に悪影響が及ぶ懸念もほぼないようです。

大量供給の2020年を過ぎると、一転して新規供給が大幅に減少し、2020年比では約3分の1、過去10年平均の14.4万坪と比べても約半分にしか達しない7万坪前後になるとみられています。景気停滞傾向が出てくるとみられる東京オリンピック・パラリンピック開催後においても、この2年の新規供給の少なさは、需給バランスを軟化させない要素になると考えられ、市場動向は当面安定したものとなる予想です。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は三幸エステート「オフィスマーケットレポート 東京都心5区大規模ビル 2020年1月号」公開資料より)


▼外部リンク

三幸エステート株式会社 「オフィスマーケットレポート」資料提供ページ
https://www.sanko-e.co.jp/data/report/202001

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