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問題は事前に防止しよう!土地の境界トラブル事例をチェック

境界トラブルで、お隣との関係が険悪になることも
隣の敷地との境界は、一般的には明確になっていることが多いですが、何らかの事情によって境界自体があいまいになっているケースもあり、境界を正しく調べてみると、見た目の境界が正しい境界とずれていることもあるのです。

境界にずれが生じていると、境界をはさんでいる両者の間でトラブルが発生し、良好だった関係が険悪な関係になりかねません。

それでは、どのような場合に境界トラブルが発生するのでしょうか。今回はトラブルの事例についてみていくことにします。

境界標の位置がずれている
境界トラブルが発生する原因としては、境界標の位置がずれていることがあげられます。

境界標は、コンクリートやプラスチック製の杭のほか、金属製の板などが用いられ、敷地と敷地の境界を示す位置に設置されます。しかし、工事の際に取り外した境界標を戻すときに、誤った場所に戻してしまったり、地震によって境界標自体がずれてしまったりするケースがみられるのです。

このように、境界標自体にずれがあったとしても、それらしい場所に境界標が設置してあれば「境界標の位置は正しい」と認識するケースがあるため、誤った位置にある境界標を元にして境界が定められてしまうことがあります。

しかし、何らかのきっかけで自宅の土地について調べることがあれば、図面上の境界と、境界杭の位置が異なっていることが分かりますが、それをきっかけとして、隣同士で境界に関するトラブルに発展してしまうことがあるのです。

長年の慣習で、誤った境界線が受け継がれた
また、長年の慣習で誤った境界線が受け継がれた状態であると、トラブルにつながりかねません。

そもそも、境界線は正しく定める必要がありますが、場合によっては境界線が曲線状であり、建物を建てる場合などに不都合という理由で、かつての住人同士が便宜的に境界を直線的に定めてしまったとしましょう。

境界を直線的に変更する際に登記をしておけば問題はないのですが、まれに登記を行わずに、住人同士の口約束によって便宜的に境界が定められてしまい、現在に至るケースもあるのです。

かつての住人同士が現在も住み続けていれば問題はありませんが、長い年月が経過すると、その家には新しい人が入居します。

その際、新しい家主は「口約束で中途半端に決めてしまった境界線に納得がいかない」と不満を持ってしまうことでしょう。

境界すれすれの場所に建物などがある
そのほか、境界付近に建物が建っていたり、建物の一部や庭木が境界を飛び出していたりする場合も、トラブルが発生しやすくなります。

境界すれすれに建物を建ててしまうと、隣の家との間のすき間が狭くなるだけにとどまらず、軒先が隣の土地にはみ出てしまい、自分の家の屋根に降った雨が、隣の家の敷地に落ちてしまい、苦情を受けてしまうこともあり得ます。

また、建物だけにとどまらず、庭木が植えられていることで問題が発生することもあります。庭木を境界からある程度離れた場所に植え付けしたとしても、せん定作業をこまめに行わなければ、庭木はどんどん伸びてしまいます。

庭木が大きく生長すると、日当たりが悪くなるだけでなく、葉っぱが隣の敷地に落ちてしまうため、トラブルに発展してしまうこともあるのです。

境界に関するトラブルについてみてきましたが、トラブルの発生原因は、境界に対する中途半端な考え方やあいまいな判断によるものです。逆の見方をすれば、あらかじめ土地の境界を明確にしておけば、境界に関するトラブルは発生しにくいと言えるでしょう。

現在住んでいる家は、長い目でみれば持ち主が必ず変わります。長期的な視点で物事をとらえて、境界に関するトラブルが発生しないようにあらかじめ対処しておくことが必要です。

(画像は写真ACより)

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