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公益財団法人東日本不動産流通機構（東日本レインズ）は10日、2019年8月度の首都圏不動産流通動向をまとめた「月例速報マーケットウォッチ」の最新版を公開しました。サマリーレポートやデータ資料を閲覧することができます。

・中古マンション成約動向
成約件数：2,584件（前月比－20.1％、前年同月比＋12.2％）
平米単価：53.88万円（前月比＋0.7％、前年同月比＋3.4％）
成約価格：3,461万円（前年同月比＋4.3％）
専有面積：64.23平方メートル（前年同月比＋0.9％）
築後年数：21.94年

首都圏の1都3県における2019年8月の中古マンション成約件数は、前月に比べると20.1％の減少になったものの、前年同月比では12.2％の増加となる大幅アップで2,584件となり、3カ月連続で前年同月比を上回ったほか、8月としては1990年5月の機構発足、調査開始以降、過去最高値を記録しました。順調に成約が進んでいます。

平米単価は、前月より0.7％、前年同月より3.4％上昇し、53.88万円に、成約価格も前年同月より4.3％上昇して3,461万円となりました。緩やかな上昇が続いています。専有面積は、前年同月よりわずかに拡張され、64.23平方メートルが平均となりました。築後年数は21.94年です。

・新規登録と在庫の物件動向
新規登録件数：16,228件（前月比－7.9％、前年同月比＋2.9％）
在庫件数：48,157件（前月比＋1.4％、前年同月比＋3.8％）
新規登録平米単価：57.18万円（前月比－0.6％、前年同月比＋0.7％）
在庫平米単価：58.45万円（前月比横ばい、前年同月比＋0.7％）

8月に新規登録された首都圏の中古マンションは、前月より7.9％減少、前年同月比では2.9％の増加となる16,228件でした。今年に入っては、最も少ない登録件数となっています。在庫件数は前月より1.4％、前年同月より3.8％増加して、48,157件となりました。

新規登録物件の平均平米単価は、前月より0.6％下落、前年同月より0.7％上昇し、57.18万円になっています。小幅な変動はあるものの、ほぼ前年並みで推移しているといえるでしょう。在庫平米単価は、前月比で横ばい、前年同月比で0.7％の微増となる58.45万円でした。

・地域別成約動向
【成約件数】
東京都：1,376件（前月比－21.2％、前年同月比＋16.0％）
東京都区部：1,127件（前月比－20.0％、前年同月比＋20.3％）
多摩：249件（前月比－26.3％、前年同月比横ばい）
埼玉県：286件（前月比－18.3％、前年同月比＋1.4％）
千葉県：308件（前月比－13.0％、前年同月比＋23.2％）
神奈川県：614件（前月比－21.6％、前年同月比＋5.0％）
横浜市・川崎市：441件（前月比－23.2％、前年同月比＋7.8％）
神奈川県他：173件（前月比－17.2％、前年同月比－1.7％）

【成約平米単価】
東京都：71.33万円（前月比＋2.1％、前年同月比＋4.4％）
東京都区部：78.31万円（前月比＋1.0％、前年同月比＋2.5％）
多摩：39.73万円（前月比＋5.2％、前年同月比＋4.7％）
埼玉県：32.12万円（前月比＋1.8％、前年同月比＋0.7％）
千葉県：27.82万円（前月比－0.5％、前年同月比＋6.6％）
神奈川県：43.11万円（前月比－0.2％、前年同月比－2.6％）
横浜市・川崎市：47.69万円（前月比－0.2％、前年同月比－2.7％）
神奈川県他：31.42万円（前月比＋2.6％、前年同月比－5.5％）

首都圏中古マンションの成約動向を地域別に分析すると、成約件数では、前月が非常に高い数値であったため、前月比では全地域で2桁減となりましたが、前年同月比では横ばいであった多摩と、1.7％の減少になった神奈川県他を除き、増加傾向がみられました。

中でも東京都区部と千葉県は20％を超える顕著な増加になっています。なお、唯一減少した神奈川県他は、3カ月連続の前年同月比マイナスとなりました。

成約平米単価では、前年同月比で神奈川県の2地域、横浜市・川崎市と神奈川県他がマイナスになったものの、それ以外の地域では上昇を記録しています。東京都、東京都区部、多摩、埼玉県では、前月比・前年同月比とも上昇しました。

東京都区部は前月比で1.0％、前年同月比で2.5％上昇し、78万円台に突入しています。千葉県は前月比で微減になりましたが、前年同月比では、最も上昇幅の大きい6.6％のプラスで27.82万円となりました。一方、神奈川県ではいずれの地域も前年同月の水準を下回り、やや下落傾向がみられています。

・中古戸建住宅成約動向
成約件数：965件（前月比－16.7％、前年同月比＋20.9％）
成約価格：3,030万円（前月比－4.4％、前年同月比－4.5％）
土地面積：152.78平方メートル（前年同月比＋4.1％）
建物面積：104.66平方メートル（前年同月比－1.7％）
築後年数：21.09年

2019年8月の首都圏における中古戸建住宅の成約件数は、前月に比べると16.7％減少し、1,000件に届かなかったものの、前年同月比では20.9％の増加と、大幅プラスで965件になりました。一方、成約価格は3,030万円で、前月比、前年同月比とも下落し、それぞれ4.4％、4.5％のマイナスになっています。成約自体は進んだものの、価格は7月に続き下落傾向となりました。

土地面積は前年同月より4.1％拡張され、152.78平方メートルとなりましたが、建物面積はやや縮小され1.7％減の104.66平方メートルになっています。築後年数は21.09年で、やや短くなりました。

・新規登録と在庫の物件動向
新規登録件数：5,715件（前月比－5.1％、前年同月比＋14.5％）
在庫件数：22,058件（前月比＋0.6％、前年同月比＋11.7％）
新規登録価格：3,645万円（前月比－2.1％、前年同月比－6.3％）
在庫価格：3,962万円（前月比－0.7％、前年同月比＋1.3％）

8月の中古戸建住宅新規登録件数は、前月より5.1％減少、前年同月比では14.5％の増加となり5,715件でした。前年同月を上回るのは、これで25カ月連続のこととなります。在庫件数は前月より0.6％、前年同月より11.7％増加し、22,058件になりました。

新規登録物件の平均価格は、前月より2.1％、前年同月より6.3％下落し、3,645万円となっています。前月に続き、下落傾向がみられました。在庫価格は、前月比で0.7％とわずかに下落したものの、前年同月比で1.3％上昇、3,962万円になっています。

・地域別成約動向
【成約件数】
東京都：302件（前月比－18.4％、前年同月比＋31.3％）
東京都区部：178件（前月比－15.6％、前年同月比＋42.4％）
多摩：124件（前月比－22.0％、前年同月比＋18.1％）
埼玉県：194件（前月比－17.8％、前年同月比＋30.2％）
千葉県：210件（前月比－11.4％、前年同月比＋22.1％）
神奈川県：259件（前月比－17.8％、前年同月比＋4.9％）
横浜市・川崎市：134件（前月比－27.6％、前年同月比－1.5％）
神奈川県他：125件（前月比－3.8％、前年同月比＋12.6％）

【成約価格】
東京都：4,224万円（前月比－3.4％、前年同月比－9.4％）
東京都区部：5,109万円（前月比－4.2％、前年同月比－14.5％）
多摩：2,954万円（前月比－4.6％、前年同月比－4.6％）
埼玉県：2,024万円（前月比－7.1％、前年同月比＋3.3％）
千葉県：1,962万円（前月比＋4.2％、前年同月比＋7.7％）
神奈川県：3,256万円（前月比－5.9％、前年同月比－5.9％）
横浜市・川崎市：3,907万円（前月比－3.0％、前年同月比－6.7％）
神奈川県他：2,558万円（前月比－3.8％、前年同月比－0.5％）

中古戸建住宅の成約動向を地域別にみると、成約件数では、とくに活況だった前月に比べると、神奈川県他以外で2桁減になっていますが、前年同月比では大幅に増加した地域が多く、神奈川県、横浜市・川崎市を除き、2桁増となりました。東京都区部では、前年同月を42.4％も上回る178件を数えています。

一方、成約価格は下落傾向が目立ち、埼玉県と千葉県を除く地域で前年同月を下回りました。東京都と神奈川県では、いずれの地域も前月比、前年同月比がともにマイナスとなり、横浜市・川崎市で4,000万円を切ったほか、東京都区部は、前年同月比で14.5％の大幅下落になる5,109万円となっています。これに対し、千葉県では前月比、前年同月比とも上昇を記録、1,962万円にアップしました。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください！

（画像は東日本レインズ「月例速報マーケットウォッチ 2019年8月度」公開資料より）


▼外部リンク

公益財団法人東日本不動産流通機構　「月例速報マーケットウォッチ」資料提供ページ
http://www.reins.or.jp/library/2019.html