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【pickupニュース】ホームステージング、事業者の9割超が効果を実感

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日本ホームステージング協会が2020年版の白書を公開
一般社団法人日本ホームステージング協会(以下、日本ホームステージング協会)は6日、毎年実施している定例調査「第4回ホームステージング実態調査」を行い、その結果を「ホームステージング白書2020」としてまとめて公開を開始しました。

売却予定の物件をより円滑に流通させられるよう、部屋にインテリアアイテムを配置するなど付加価値を加え、住まいの価値やそこでの暮らしの質を高めることを「ホームステージング」といい、日本ホームステージング協会では、そうしたサービスの国内普及を目指す活動を進めています。

調査は、2019年9月1日~2020年8月31日を対象期間に、2020年9月1日~11月30日の期間で実施、関係する事業者へGoogleフォームでの質問に回答することを求めるかたちで行われました。有効回答数は210件、業種内訳は不動産仲介が55件、不動産賃貸が45件、ホームステージングが105件となっています。

・ホームステージング実施地域
東京都:14.3%
神奈川県:12.5%
埼玉県:8.8%
千葉県:8.0%
大阪府:7.3%
京都府:5.5%
未実施:青森県、秋田県、山形県、鳥取県、島根県、徳島県、高知県

全業種におけるホームステージングの実施状況を調査すると、最も多かったのは「東京都」で14.3%、2位が「神奈川県」の12.5%でした。上位には首都圏近郊が目立ち、「大阪府」が5位の7.3%となっています。

実施実績がなかったのは、東北、山陰、四国の地方に位置する7県にとどまり、地方エリアでの実施は限定的であるものの、日本全国でホームステージングが行われるようになってきている傾向もみてとれました。

・ホームステージング実施件数(前年100%)
【不動産仲介】
100%未満:38.1%
100%以上:61.9%

【不動産賃貸】
100%未満:39.5%
100%以上:60.5%

【ホームステージング】
100%未満:42.4%
100%以上:57.6%

事業者業種ごとで、前年の実施件数を100%とした今年のホームステージング実施件数を調査すると、いずれも「100%以上」と今年の件数が上回った事業者数が、「100%未満」の事業者数を上回っており、不動産仲介業と不動産賃貸業では6割超、ホームステージング業でも6割弱が前年比で増加を記録していました。

・不動産仲介が実施しているホームステージングサービス
空室ホームステージング:92%
プロによる写真撮影:40%
ハウスクリーニング:38%
VRホームステージング:32%
消臭・芳香:32%
居住中ホームステージング:26%
3D動画:26%
草取り:25%
不要家財回収:23%
消毒:13%
家具小物販売:11%
リサイクル:9%
小規模修繕:8%
保管:8%
その他:4%

不動産仲介業に実施しているホームステージングサービスを複数回答可で尋ねると、「空室ホームステージング」が92%と圧倒的多数で、2位は「プロによる写真撮影」の40%、3位に「ハウスクリーニング」の38%が入りました。

「VRホームステージング」や「3D動画」が、これらに次ぐ32%、26%となり伸びている点や、「消毒」が13%にみられた点などは、2020年のコロナ禍ならではであった可能性が考えられます。

・不動産仲介がホームステージングにかける費用
5万円未満:21.4%
5万~10万円未満:20.8%
10万~15万円未満:18.2%
15万~20万円未満:14.3%
20万~30万円未満:10.4%
30万~40万円未満:7.8%
40万~50万円未満:3.2%
50万円以上:3.9%

不動産仲介業がホームステージングにかけている費用としては、「5万円未満」が21.4%で最多になり、次いで「5万~10万円未満」の20.8%、「10万~15万円未満」の18.2%となりました。20万円未満に収めているケースが全体の約4分の3を占めており、比較的リーズナブルに実施されていると分かります。

2019年調査に比べてもかける費用は低下しており、1件にかける費用を抑えながら、できるだけ多くの物件に自社でホームステージングを実施するケースが増えていること、また家具小物を実際に設置することなく、VRホームステージングを導入することでコスト削減を進めたことなどが背景にあるとみられました。

・不動産仲介における効果の実感度
非常に効果があった:52%
多少は効果があった:44%
影響はなかった:2%
分からない:2%

【成約までの期間】
大幅に短くなった:28%
わずかに短くなった:52%
変わらない:10%
大幅に長くなった:2%
不明:8%

不動産仲介業にホームステージングは効果があると思うか尋ねたところ、「非常に効果があった」が52%、「多少は効果があった」が44%で、合計すると実に96%が効果を感じていました。影響なしはわずか2%となり、確かな効果が感じられているようです。

成約までの期間も、「大幅に短くなった」が28%、「わずかに短くなった」が52%で、80%が成約までに要する期間の短縮につながったと回答しました。

・不動産仲介におけるコロナの影響
昨年より受注が減った:13.9%
昨年より契約件数が減った:12.9%
Zoomなどのweb内見を開始した:12.9%
対面営業ができなくなった:10.9%
内見数が減った:9.9%
バーチャルホームステージングを提供するようになった:8.9%
受注の影響はなかった:7.9%

2020年の新型コロナウイルス感染症の流行がどのような影響をもたらしたか不動産仲介に尋ねると、「昨年より受注が減った」ケースが13.9%と最も多く、「昨年より契約件数が減った」と「Zoomなどのweb内見を開始した」が12.9%で2位になりました。

3位には「対面営業ができなくなった」が10.9%で入り、これを機に「バーチャルホームステージングを提供するようになった」との回答も8.9%にみられています。

賃貸ではコロナ影響は少なめ
・不動産賃貸が入居のため実施したホームステージングなど
空室ホームステージング:93%
リフォーム(業者依頼):62%
ハウスクリーニング:60%
共用部の美化:47%
簡易清掃(拭き掃除、ほこり落とし):47%
家具小物購入:47%
草取り:44%
小規模修繕:44%
片付け・廃棄:29%
消毒:22%
プロによる写真撮影:13%
3D動画:9%
商圏の市場調査:2%

不動産賃貸業で、入居促進のためどのようなホームステージング関連施策を実施したか尋ねたところ、「空室ホームステージング」が93%でトップ、次いで「リフォーム(業者依頼)」の62%、3位が「ハウスクリーニング」で60%となりました。

賃貸物件ということで、「共用部の美化」も多く、「簡易清掃」や「家具小物購入」と同率の4位で47%になっています。仲介業に比べると「プロによる写真撮影」や3D、VRの導入は低めの順位となりました。

・不動産賃貸のホームステージングにかける費用
3万円未満:31.8%
3万~5万円未満:20.5%
5万~7万円未満:6.8%
7万~10万円未満:13.6%
10万~15万円未満:4.5%
15万~20万円未満:6.8%
20万~30万円未満:2.3%
30万円以上:4.5%
その他:6.8%
分からない:2.3%

不動産賃貸業のホームステージングにかける費用を調査すると、「3万円未満」が31.8%で最も多く、次いで「3万~5万円未満」の20.5%、3位は「7万~10万円未満」の13.6%でした。

2019年には「7万~10万円未満」が多く、家賃の約1カ月分がかけられていましたが、今回は5万円未満で過半になり、不動産仲介業と同様、1件にかける費用の低下が確認されました。大きな家具などは設置せず、小物に限定して費用を絞り、リーズナブルなホームステージングを行う傾向が強まっているとみられます。

・不動産賃貸における効果の実感度
非常に効果があった:63.6%
多少は効果があった:31.8%
影響はなかった:4.5%

【成約までの期間】
大幅に短くなった:38%
わずかに短くなった:36%
変わらない:9%
不明:17%

不動産賃貸業にホームステージングを実施して、どの程度効果があったと感じるか尋ねたところ、「非常に効果があった」が63.6%にのぼったほか、「多少は効果があった」も31.8%となり、合計すると95.4%が効果を実感していました。

成約までの期間については、「大幅に短くなった」との回答が38%で最も多く、「わずかに短くなった」も36%あり、約4分の3は成約までの期間が短縮されたと回答しています。

・不動産賃貸におけるコロナの影響
コロナの影響は全くなかった:28.0%
内見数が減った:24.0%
昨年より契約件数が減った:18.0%
空室が増えた:12.0%
対面営業ができなくなった:10.0%
バーチャルホームステージングを導入した:4.0%
昨年より契約件数が増えた:2.0%
Zoomなどのweb内見を開始した:2.0%

不動産賃貸業に新型コロナの影響はどうだったか尋ねると、「影響は全くなかった」とする事業者が最も多く、28.0%になりました。不動産仲介業に比べ、契約件数や内見数への影響が少なかったようです。

それでも24.0%では「内見数が減った」との声があり、「昨年より契約件数が減った」も18.0%にみられました。「空室が増えた」という回答も12.0%にのぼっています。一方、影響が限定的であったからか、「Zoomなどのweb内見を開始した」は、仲介業に比べて少ない2.0%にとどまっています。

なお、2019年は民泊のホームステージングが急増しましたが、2020年はほとんどそのニーズがなくなり、リモートワーク用のホームステージングへの切り替え例もみられたそうです。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

一般社団法人日本ホームステージング協会 プレスリリース
https://www.homestaging.or.jp/

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